25日の米国株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は前日比80ドル05セント安の7270ドル89セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は16.40ポイント安の1425.43で終えた。前日に急反発した反動で利益確定売りが優勢となった。ただ、大手銀行の健全性審査(ストレステスト)を巡る思惑で売り買いが交錯し、ダウ平均は午後に上昇に転じる場面もあった。
前日のダウ平均はバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言で銀行国有化に否定的な発言があったことを好感し、今年3番目の上げ幅を記録していた。オバマ大統領が前日夜の議会演説で、経済政策について目新しい発言がなかったこともあり、この日は朝方から利益確定売りが先行した。午前発表の1月の中古住宅販売件数が市場予想を下回って減少したことも市場心理を圧迫し、ダウ平均の下げ幅は200ドル近くに達する場面があった。
米財務省など金融当局は午後、ストレステストについての詳細を発表した。2010 年の失業率が二ケタに達した場合などでの大手行の資本状況を審査する内容で、発表直後の相場は売りで反応した。一方、厳格な検査により不透明要因のひとつが解消されるとの見方もじわり浸透。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)のルイス最高経営責任者(CEO)が、ストレステストについて楽観的な見方を示したと伝わったことも支援材料となり、ダウ平均は小幅高に転じる場面もあった。ただ、引けにかけては利益確定売りが再び優勢となった。
S&P500種株価指数は8.24ポイント安の764.90で終えた。業種別S&P500種株価指数(全十業種)は「一般産業」など九業種が下落。半面、「通信サービス」が上げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は3%上げた。最近の株価下落を受け一部アナリストが「買いの好機」と指摘したと伝わったインテルが買われ、半導体指数を押し上げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約18億株(速報値)、ナスダック市場は約23億9000万株(同)だった。
アナリストが業績見通しを引き下げたマイクロソフトが軟調。ボーイングやキャタピラーなど景気敏感株が総じて軟調。
半面、バンカメは9%高で終えた。投資判断の引き上げが伝わったAT&Tがしっかり。債務の株式化を巡る問題で債権者との協議が前進しているとの一部報道が伝わったゼネラル・モーターズ(GM)は15%高だった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:7270.89 前日比:-80.05
始値:7349.58 高値:7404.94 安値:7156.68
年初来高値:9088.06 年初来安値:7105.94
ナスダック総合指数
終値:1425.43 前日比:-16.40
始値:1431.11 高値:1453.59 安値:1404.60
年初来高値:1665.56 年初来安値:1386.86
S&P総合500種指数
終値:764.90 前日比:-8.24
始値:770.64 高値:780.12 安値:752.89
年初来高値:943.85 年初来安値:742.37
米30年国債 3.587% 米10年国債 2.926%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(25日)
MAR09
O 7475(ドル建て)
H 7570
L 7295
C 7415 大証比-65(イブニング比-105)
Vol 18003
O 7475(円建て)
H 7545
L 7275
C 7390 大証比-90(イブニング比-130)
Vol 21538
PR