15日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに小反発。前日比12ドル35セント高の8212ドル49セントで終えた。足元で下落が続いた後とあって、午後に値ごろ感などからの買い戻しが入った。ナスダック総合株価指数は反発し、同22.20ポイント高の1511.84で終えた。
業績や財務懸念を背景とした金融株を中心に売りが出て、相場は軟調に始まった。米政府による追加支援の可能性が報じられた米銀大手のバンク・オブ・アメリカなどが急落した。昨年10−12月期決算が黒字を維持したことを好感し、JPモルガン・チェースには買いが先行した。ただ、格付け会社が優先債務格付けの格下げを発表するとJPモルガンも売りに押された。ダウ平均は昼過ぎに200ドル超下げ、心理的節目の8000ドルを下回った。
その後は買い戻しがやや優勢となった。ダウ平均が8000ドルを下回る水準では、値ごろ感が意識されたという。ダウ平均は足元で下落を続けていたため、自律反発狙いの買いも入りやすかったという。アルコアやデュポンなど素材株への買い戻しが目立った。前日夕に発表した決算が大幅増益となった半導体大手のザイリンクスなどハイテク株の一角も堅調だった。
フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は2.5%高。業種別S&P500種株価指数では全十種のうち、「素材」「消費循環」など八種が上昇。一方、「金融」は5%下落。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億4000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約25億2000万株だった。
前日夕のリストラ策などの発表を受けて、この日アナリストが投資判断を引き上げた通信機器大手のモトローラは7%超急伸。ホームセンター大手のホーム・デポは4%上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率首位。2009年の米国の業界全体の自動車販売台数の見通しを引き下げたと伝わったゼネラル・モーターズ(GM)も買われた。
一方、バンク・オブ・アメリカは18%急落。業務縮小の思惑が足元で強まっているシティグループも15%下げた。前日夕にジョブズ最高経営責任者(CEO)が病気治療のため療養すると発表したアップルも安い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8212.49 前日比:12.35
始値:8196.24 高値:8286.16 安値:7995.13
年初来高値:9088.06 年初来安値:7995.13
ナスダック総合指数
終値:1511.84 前日比:22.20
始値:1485.66 高値:1521.53 安値:1456.73
年初来高値:1665.56 年初来安値:1456.73
S&P総合500種指数
終値:843.74 前日比:1.12
始値:841.99 高値:851.59 安値:817.04
年初来高値:943.85 年初来安値:817.04
米30年国債 2.867% 米10年国債 2.204%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(15日)
MAR09
O 8090(ドル建て)
H 8250
L 7955
C 8125 大証比+85(イブニング比+85)
Vol 13087
O 8000(円建て)
H 8160
L 7860
C 8040 大証比+0(イブニング比+0)
Vol 16548
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