20日の米株式相場は大幅に続落。ダウ工業株30種平均は前日比444ドル99セント安の7552ドル29セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は70.30ポイント安の1316.12で終え、それぞれ2003年3月12日以来の安値で終えた。米景気の悪化が一段と進むとの懸念などを背景に売りが優勢となった。
S&P500種株価指数は54.14ポイント安の752.44で終え、02年10月に付けたIT(情報技術)バブル崩壊後の安値を下回り、1997年4月以来、約11年半ぶりの安値に沈んだ。
早朝発表された週間の新規失業保険申請件数が54万件台に急増し、市場予想を大幅に上回った。午前10時にフィラデルフィア連銀が発表した11月の製造業景気指数はマイナス39.3と前月から悪化し、1990年10月以来の低水準になった。米景気の悪化を再確認したことが株価の重しになり、金融株を中心に売りが膨らんだ。原油先物相場が急落したことでエネルギー株も急落し、株価指数を押し下げた。
ダウ平均は前日に8000ドルの大台を割り込んだ後とあって、値ごろ感などからの買い戻しが優勢になる場面もあった。米自動車大手3社の救済を巡る思惑が交錯するなか、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなど自動車株の一角は買いが入ったが、株価全体を押し上げる要因に乏しく、取引終了にかけて株価指数は一段安となった。
業種別S&P500種株価指数は「金融」や「エネルギー」が10%超下げるなど全十業種が下げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は3%安だった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約22億株(速報値)、ナスダック市場は約32億株(同)。
シティグループが連日の急落で26%安。人員削減計画などが伝わったJPモルガン・チェースは17%安。バンク・オブ・アメリカも二ケタの下落率だった。ゴールドマン・サックスは5%安。モルガン・スタンレーは急落し、節目の10ドルを割り込んだ。シェブロンやエクソンモービルが下落。
半面、GMは3%高となり、ダウ銘柄で唯一の上昇銘柄となった。フォードは10%上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:7552.29 前日比:-444.99
始値:7995.53 高値:8187.40 安値:7506.97
年初来高値:13279.54 年初来安値:7506.97
ナスダック総合指数
終値:1316.12 前日比:-70.30
始値:1372.92 高値:1414.43 安値:1314.90
年初来高値:2661.50 年初来安値:1314.90
S&P総合500種指数
終値:752.44 前日比:-54.14
始値:805.87 高値:820.52 安値:747.78
年初来高値:1471.77 年初来安値:747.78
米30年国債 3.486% 米10年国債 3.013%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(20日)
DEC08
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H 7835
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Vol 22737
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