7日の米国株式市場は大幅に続伸し、ダウ工業株30種平均は前日比274ドル66セント(2.8%)高の1万0018ドル28セントで終えた。1万ドル回復は6営業日ぶりで、上げ幅は5月27日以来の大きさだった。金融サービス大手ステート・ストリートが発表した業績見通しを受け、来週以降に相次ぐ大手金融機関の4〜6月期決算への期待が高まった。金融株が軒並み上昇し、相場をけん引した。ダウ平均を構成する全30銘柄が上昇した。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は同65.59ポイント(3.1%)高の2159.47で終えた。
ステート・ストリート株は4〜6月期の利益見通しが市場予想を上回ったことが好感され、10%近く上昇。つれて米銀大手JPモルガン・チェースが5%高、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が4%以上上昇した。
欧州連合(EU)27カ国の銀行監督当局でつくる欧州銀行監督委員会(CEBS)が同日、域内銀行の資産査定(ストレステスト)の具体的な実施要領を発表。欧州金融機関の財務の透明性向上に向けた動きが、米市場の投資家心理を改善させたとの見方があった。外国為替市場でユーロが対ドルで上昇したことも金融市場の落ち着きを連想させ、株式相場の支えになった。
原油先物相場の上昇を背景に、収益拡大期待から素材株なども買われた。前週末までの相場下落を受け、割安感を意識した買いも入ったという。
業種別S&P500種株価指数は「金融」「素材」など全10業種が上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約13億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約21億株(同)だった。
ヘイワード最高経営責任者(CEO)がアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の関係者と会い、同首長国からの出資受け入れに前向きな姿勢を示したと伝わった英石油大手BPが買われた。前日夕に非上場のソフト会社を買収すると発表した外部記憶装置(ストレージ)大手のEMCが高い。マイクロソフトは小規模な人員削減を実施すると米紙が報じたものの、上昇して終えた。
一方、四半期決算と併せて発表した業績予想が市場予想を下回ったディスカウントストア大手のファミリー・ダラー・ストアーズが急落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10018.28 前日比:274.66
始値:9736.85 高値:10026.60 安値:9736.70
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2159.47 前日比:65.59
始値:2099.66 高値:2159.79 安値:2098.11
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1060.27 前日比:32.21
始値:1028.54 高値:1060.89 安値:1028.54
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:3.959% 米10年国債:2.984%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9555 (+265) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9535 (+245) 大証終値比
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