29日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は反落。前日比74ドル16セント安の8990ドル96セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを決定。発表直後には売りが先行したが、下値で値ごろ感などの買いが入ると地合いが好転した。ただ取引終了間際に大口の売りが出たため、ダウ平均は下げに転じて終えた。
S&P500種株価指数は10.42ポイント安の930.09で終えた。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数の終値は7.74ポイント高の1657.21だった。業種別S&P株価指数(全十業種)では「通信サービス」や「公益」、「金融」など八業種が下落。一方、商品相場の上昇を追い風に「素材」と「エネルギー」が上昇した。
FRBは市場予想通り政策金利の0.5%引き下げを決定。利下げ観測を追い風にダウ平均は前日大幅高となっていただけに、当初は利益確定売りが目立った。下値で買いが入るとダウ平均は上昇に転じ、300ドル近く上昇する場面があったが、取引終了間際に換金売りとみられる売りが出てダウは下げて終えた。ダウ平均の日中値幅は473ドル。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億2000万株(速報値)、ナスダック市場は約28億1000万株(同)だった。
アナリストが投資判断を引き下げた製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が軟調で、売上高見通しを下方修正した日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)がさえない。「仮に売り上げが10−15%減っても、2009年は利益水準を維持したい」との幹部コメントが伝わったゼネラル・エレクトリック(GE)が売られた。
決算が市場予想を上回った食品大手クラフト・フーズも相場全体の下げに押されて安く終えた。慎重な業績見通しを発表した光ファイバー、高性能ガラス基板大手のコーニングが大きく下げている。
一方、トヨタに支援を打診したなどと伝わったゼネラル・モーターズ(GM)が大幅高。非鉄大手のアルコアや、石油大手のシェブロンなど資源株が買われた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8990.96 前日比:-74.16
始値:9062.33 高値:9363.32 安値:8890.29
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1657.21 前日比:7.74
始値:1645.64 高値:1705.51 安値:1622.01
年初来高値:2661.50 年初来安値:1493.00
S&P総合500種指数
終値:930.09 前日比:-10.42
始値:939.51 高値:969.97 安値:922.26
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.237% 米10年国債 3.855%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(29日)
DEC08
O 8425(Globex 合算)
H 8800
L 8265
C 8475 大証比+175(イブニング比+175)
Vol 20276
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