22日の米国株式相場は3営業日ぶりに大幅反落。ダウ工業株30種平均は前週末比372ドル75セント安の1万1015ドル69セント、ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は94.92ポイント安の2178.98で終えた。米金融安定化策の具体案な内容や実効性の不透明感が重しとなり、金融株を中心に下落した。前週末にかけて米株相場が急伸していたため、利益確定売りも出やすかった。
安定化策を巡っては、米政府と議会の調整が順調に進むかどうかや、不良資産買い取りで金融機関の財務体質がどの程度改善するのかといった点が懸念材料として意識された。外国為替市場でのドルの下落などを背景に原油先物相場が急伸したことも嫌気された。安定化策で仮に金融不安が落ち着いたとしても、雇用悪化など米景気に対する懸念材料が多いとの見方も相場の足かせとなった。
S&P500種株価指数は47.99ポイント安の1207.09で終えた。業種別S&P500種株価指数(全十業種)では「金融」を筆頭に全業種が下落した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約12億7000万株(速報値)、ナスダック市場が約19億3000万株(同)。
JPモルガン・チェースなど大手銀行株が安い。三菱UFJが出資を発表した証券大手モルガン・スタンレーは小幅安。三菱UFJの米預託証券(ADR)も下落した。前日に米連邦準備理事会(FRB)がモルスタとゴールドマン・サックスの銀行持ち株会社化を承認したと発表。ゴールドマンは約7%下落した。破綻した証券大手リーマン・ブラザーズのアジア太平洋部門を取得すると発表した野村のADRは小高い。
新たに空売り規制の対象となったゼネラル・エレクトリック(GE)やゼネラル・モーターズ(GM)がさえない。アナリストによる目標株価の引き下げが伝わったアップルやヒューレット・パッカード(HP)が下落した。
最大で400億ドルの自社株買い発表と併せ、四半期配当の増配を明らかにしたマイクロソフトがしっかり。
この日から保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に代わってダウ銘柄に採用されたクラフト・フーズは下落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11015.69 前日比:-372.75
始値:11394.42 高値:11394.58 安値:10992.20
年初来高値:13279.54 年初来安値:10459.44
ナスダック総合指数
終値:2178.98 前日比:-94.92
始値:2261.51 高値:2266.45 安値:2178.98
年初来高値:2661.50 年初来安値:2070.22
S&P総合500種指数
終値:1207.09 前日比:-47.99
始値:1255.37 高値:1255.37 安値:1205.61
年初来高値:1471.77 年初来安値:1133.50
米30年国債 4.422% 米10年国債 3.837%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(19日)
DEC08
O 12260(Globex 合算)
H 12260
L 11820
C 11865 大証比-165
Vol 17353
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