28日の米国株式相場は大幅高。ダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比200ドル72セント高の8375ドル45セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、終値は53.44ポイント高の1558.34だった。米政府・金融当局の景気対策への期待感から買いが膨らんだ。
米CNBCテレビが前日夕、オバマ政権が近く金融機関の不良資産を買い取る専門銀行(バッドバンク)の設立を決めると報じたことや、景気刺激策の規模が当初予定よりも大きくなると伝わった。米政府による積極的な景気対策が金融市場の安定化につながるとの思惑が広がり、金融株を中心に買いが膨らんだ。
米連邦準備理事会(FRB)は午後、米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行の年ゼロ−0.25%で据え置くことを決めたと発表。声明文では、金融市場の安定化に向けてあらゆる手段を動員すると改めて表明した。FOMC後にダウ平均は上げ幅が一時230ドルを超えた。
S&P500種株価指数は28.38ポイント高の874.09で終えた。業種別S&P500種株価指数は「金融」の13%高を筆頭に全十業種が上げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は2.4%高。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約15億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約22億株(同)だった。
シティグループやバンク・オブ・アメリカなど大手銀行株が軒並み急伸。朝方発表した四半期決算が赤字に転落する一方、配当維持や公的資金注入を申請する計画はないと公表したウェルズ・ファーゴは31%高。前日夕発表の決算が市場予想を上回ったサン・マイクロシステムズが22%の急伸。同じくヤフーも高い。
半面、朝方発表の四半期決算で特別項目を除く一株利益が予想に届かなかったAT&Tは小幅安。大幅な赤字決算を発表した資産運用大手レッグ・メイソンは7%安。市場予想を下回る業績見通しを発表したボーイングは下げる場面も見られたが、結局、横ばい圏で終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8375.45 前日比:200.72
始値:8175.93 高値:8405.87 安値:8175.93
年初来高値:9088.06 年初来安値:7909.03
ナスダック総合指数
終値:1558.34 前日比:53.44
始値:1532.52 高値:1567.56 安値:1530.37
年初来高値:1665.56 年初来安値:1434.21
S&P総合500種指数
終値:874.09 前日比:28.38
始値:845.73 高値:877.86 安値:845.73
年初来高値:943.85 年初来安値:804.30
米30年国債 3.423% 米10年国債 2.668%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(28日)
MAR09
O 8095(ドル建て)
H 8440
L 8095
C 8385 大証比+275(イブニング比+215)
Vol 10648
O 8010(円建て)
H 8360
L 8010
C 8310 大証比+200(イブニング比+140)
Vol 17934
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