4日の米国株式相場は3営業日ぶりに大幅反落。ダウ工業株30種平均は前日比215ドル45セント安の8376ドル24セント、ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は46.82ポイント安の1445.56で終えた。原油先物相場の大幅な下落を受け、石油など資源株が軟調に推移したことが相場の重しとなった。5日発表の11月の雇用統計が厳しい内容になることへの警戒感も売り材料になった。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が一時ほぼ4年ぶりの水準まで下落。これを受けエクソンモービルやシェブロンなど指数寄与度の大きな石油株が売られ、ダウ平均を押し下げた。11月の雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比で40万人以上減少するとの見方が出ており、相場上昇が続いた後とあって指標発表前に利益確定売りを出す動きが出た面もあるようだ。
米上院委がビッグスリー(自動車大手3社)救済を巡る公聴会を開催。議員からは再建への不安を指摘する声が聞かれた。ダウ・ジョーンズ通信によれば、ゼネラル・モーターズとクライスラーの最高経営責任者(CEO)が政府による救済策の一環として両社の合併を検討すると述べたと伝わった。GMは格付け会社の格下げなどを受け軟調に推移していたが、午後の遅くには下げ幅を広げ、16%安と大幅安になった。
S&P500種株価指数は25.52ポイント安の845.22。業種別S&P指数(全10業種)は9業種が下落。「エネルギー」や「公益」、「情報技術」の下落が目立った。上昇は「消費循環」のみ。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約14億7000万株(速報値)、ナスダック市場は約20億6000万株(同)。
市場予想を下回る利益見通しを発表した製薬大手メルクが大幅安。大規模な人員削減計画を発表した通信大手AT&Tがさえない。前日夕に従来予想を下回る売上高見通しを発表し、人員削減計画を公表した文書処理ソフト大手のアドビ・システムズが急落している。
一方、予想を上回る11月の既存店売上高を発表したディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズがしっかり。百貨店のメーシーズやJCペニーが堅調だった。8−10月期決算で最終赤字が縮小した住宅建設大手のトール・ブラザーズが大きく上げた。10−12月期の赤字見通しを示した化学大手のデュポンが小じっかり。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8376.24 前日比:-215.45
始値:8587.07 高値:8631.99 安値:8259.40
年初来高値:13279.54 年初来安値:7449.38
ナスダック総合指数
終値:1445.56 前日比:-46.82
始値:1465.67 高値:1500.95 安値:1426.41
年初来高値:2661.50 年初来安値:1295.48
S&P総合500種指数
終値:845.22 前日比:-25.52
始値:869.75 高値:875.60 安値:833.60
年初来高値:1471.77 年初来安値:741.02
米30年国債 3.041% 米10年国債 2.551%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(4日)
DEC08
O 8180(Globex 合算)
H 8180
L 7705
C 7800 大証比-80(イブニング比-230)
Vol 16025
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