5日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続伸。前日比203ドル82セント高の1万0005ドル96セントと10月22日以来、2週間ぶりの高値で終えた。ナスダック総合株価指数は大幅に反発し、同49.80ポイント高の2105.32で終えた。予想を上回る内容の経済指標や企業業績の発表を受けて、景気回復期待が高まり、幅広い銘柄が買われた。
7−9月期の労働生産性指数(速報値)が前期比年率で大幅に上昇し、週間の新規失業保険申請件数は予想を大幅に下回った。米企業の収益改善が意識されたほか、米雇用情勢への懸念が和らいだ。6日発表の10月の米雇用統計が予想より、よい内容になるとの思惑も買いを誘った。
前日夕にネットワーク機器大手シスコシステムズが示した売上高見通しが予想を上回ったことなどを好感し、ハイテク株が全般に買われたことも相場を押し上げた。主な株価指数は引けにかけて上げ幅を広げ、この日の高値圏で引けた。
S&P500種株価指数は20.13ポイント高の1066.63で終えた。業種別S&P500種株価指数では全10種が上昇。「消費循環」や「金融」、「一般産業」の上げが大きかった。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は2.6%上昇した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約12億9000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約20億7000万株だった。
10月の米既存店売上高が前年同月比で市場予想以上に増加した衣料品大手ギャップが3%超上昇。予想に反して増加した高級百貨店のサックスは6%の大幅高。
シスコは約3%上昇。自社株買いを発表した携帯情報端末「ブラックベリー」を手掛けるリサーチ・イン・モーション(RIM)は小高い。前日夕発表の決算や見通しが予想を下回った携帯電話向け技術開発大手クアルコムも大幅に上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場したハイアット・ホテルズは公開価格の12%高で終えた。
一方、既存店売上高が予想以上に減少した百貨店のJCペニーは5%の大幅安。決算と同時に発表した利益見通しの中心値が予想を下回った高級スーパー大手ホール・フーズ・マーケットは15%の急落。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10005.96 前日比:203.82
始値:9807.80 高値:10013.07 安値:9807.80
年初来高値:10119.47 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2105.32 前日比:49.80
始値:2078.83 高値:2105.32 安値:2075.61
年初来高値:2190.64 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1066.63 前日比:20.13
始値:1047.30 高値:1066.65 安値:1047.30
年初来高値:1101.36 年初来安値:666.79
米30年国債 4.402% 米10年国債 3.531%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 9870 (+170) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9860 (+160) 大証終値比
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