27日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反発。前日比14ドル21セント高の9882ドル17セントで終えた。英石油大手BPの決算で純利益が市場予想を上回ったことなどから、米石油大手エクソン・モービルやシェブロンが買われた。IBMが自社株買い取得枠の追加すると発表したことも支援材料になった。一方、10月の消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで幅広い銘柄に売りが出て上値を抑えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、25.76ポイント安の2116.09で引けた。
商品市場で米原油先物相場が4営業日ぶりに反発したこともあって、石油株への買いが優勢だった。IBMは総額50億ドルの自社株買い取り枠の追加を取締役会で承認したと発表。需給の引き締まりを期待した買いが入り指数を押し上げる場面があった。8月の米S&P/ケースシラー住宅価格指数が前年同月比で市場予想ほど低下しなかったことも支えになった。ダウ平均は一時9900 ドル台半ばと、80ドル近く上昇した。
ただ、消費者信頼感指数が47.7と市場予想の53.2を大幅に下回り、個人消費の先行き不透明感から消費関連株など幅広い銘柄に売りが広がった。四半期決算で先行きに慎重な見方を示した鉄鋼大手のUSスチールが売られるなど、鉄鋼株の下落も相場の重荷になりダウ平均が下げる場面もあった。
S&P500種株価指数は3日続落し、3.54ポイント安の1063.41で終えた。業種別S&P500種指数では「エネルギー」や「通信サービス」など4業種が上昇。一方、「消費循環」「一般産業」など6業種が下落した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約13億9000万株(速報値)、ナスダック市場は約23億5000万株(同)。
エクソン・モービルは2%超上昇、シェブロンの上昇率も1%を超えた。IBMは小幅高。BPのADR(米預託証券)は4%超上昇した。東京株式市場の大引け後に2010年3月期(米国会計基準)の連結業績見通しを上方修正したホンダのADRも買われた。
一方、USスチールは8%近い下落。四半期決算が前年同期比で減収減益となった同業のAKスチールは8%超下げた。前日に10月の既存店売上高予想を下方修正した婦人服小売チェーンのリミテッド・ブランズにも売りが膨らんだ。前日夕に決算と同時に発表した売上高見通しが市場予想を下回った中国のネット検索大手百度(バイドゥ・ドット・コム)は11%の急落。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9882.17 前日比:14.21
始値:9868.34 高値:9947.54 安値:9837.96
年初来高値:10119.47 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2116.09 前日比:-25.76
始値:2144.15 高値:2148.88 安値:2110.91
年初来高値:2190.64 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1063.41 前日比:‐3.54
始値:1067.54 高値:1072.48 安値:1060.62
年初来高値:1101.36 年初来安値:666.79
米30年国債 4.280% 米10年国債 3.450%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 10160 (‐90) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 10150 (‐100) 大証終値比
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