3日の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が小反落し、前日比17ドル53セント安の9771ドル91セントで終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。同8.12ポイント高の2057.32だった。投資判断引き下げを受けて半導体株が売られた。一方、M&A(合併・買収)関連のニュースが相次いだことが相場を支えた。
証券大手モルガン・スタンレーが半導体業界の投資判断を引き下げたことを受け、インテルを含めた半導体関連の一角が軟調だった。スイスの金融大手UBSの7−9月期決算が赤字だったことなどから、金融株が相場を押し下げる場面があった。ダウ平均は85ドル安まで下げる場面があった。
一方、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェーが鉄道大手バーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNSF)を買収すると発表。株式市場への資金流入期待につながり、相場を支えた。原油や金相場が上昇したことを受け、素材株なども上げた。翌日まで2日間の予定で米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されている。4日午後にFOMCの結果発表を控えているため、積極的に持ち高を傾けにくいとの見方があったようで、ダウ平均は前日終値近辺に下げ渋った。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は、「消費安定」と「通信サービス」など5業種が下落。「一般産業」や「素材」が上げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約13億8000万株(速報値)。ナスダック市場の売買高は約21億1千万株(同)だった。
インテルが下落。決算が市場予想を上回ったものの、クレジットカード大手マスターカードも安い。人員削減などを発表した製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も下げた。10月の新車販売台数が前年同月比で増加したフォード・モーターも下落。
半面、業績見通しが好感された化学大手デュポンが上げて終えた。BNSFが急伸。同業の鉄道大手CSXやユニオン・パシフィックも高い。工具メーカーのスタンレー・ワークスが家電のブラック・アンド・デッカーを買収すると発表したことを受け、スタンレー、ブラック・アンド・デッカーがともに大きく上げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9771.91 前日比:‐17.53
始値:9787.47 高値:9787.47 安値:9703.89
年初来高値:10119.47 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2057.32 前日比:8.12
始値:2034.09 高値:2057.32 安値:2031.25
年初来高値:2190.64 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1045.41 前日比:2.53
始値:1040.92 高値:1046.36 安値:1033.94
年初来高値:1101.36 年初来安値:666.79
米30年国債 4.333% 米10年国債 3.469%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 9825 (‐5) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9810 (‐20) 大証終値比
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