27日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は小幅ながら3日続伸。前週末比15ドル27セント高の9108ドル51セントと、昨年11月5日以来の高値で終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に反発し、終値は1.93ポイント高の1967.89だった。前週末までの上昇を受けた利益確定売りに押される場面が目立ったが、新築住宅販売件数が市場予想を上回ったことなどを好感した買いが優勢になって終えた。
高値警戒感から売りが先行した。朝方発表の4−6月期決算は市場予想を上回ったものの、法人部門の売上高の減少が嫌気された通信大手ベライゾン・コミュニケーションズが下落。前週発表の決算で売上高が予想以上に落ち込んだマイクロソフトが続落し、ダウ平均の重しになった。ダウ平均は下げ幅が一時60ドル近くに達した。
ただ、6月の新築住宅販売が前月比11%増の38万4000戸と、市場予想を大幅に上回ったことなどが好感され、下値を売り込む動きは限られた。相場の底堅さが維持される中、取引終了にかけては買いの勢いが強まり、株価指数は小幅ながら上げに転じて終えた。
S&P500種株価指数は2.92ポイント高の982.18で終え、昨年11月4日以来の高値を付けた。業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「金融」「一般産業」など7業種が上昇。半面、「情報技術」など3業種が下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約21億3000万株(同)だった。
住宅建設のレナーが約7%、パルト・ホームズは8%超上げた。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)も高い。米格付け会社が格付け見通しを引き上げたフォード・モーターが急反発し、過去1年(52週)高値を更新した。
半面、ベライゾンは1.6%下げた。アナリストが投資判断を引き下げたボーイングが軟調。マイクロソフトは続落し、2営業日で約1割下げた。四半期決算が市場予想を下回った医療保険エトナは軟調。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9108.51 前日比:15.27
始値:9093.09 高値:9123.40 安値:9034.52
年初来高値:9123.40 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1967.89 前日比:1.93
始値:1964.62 高値:1971.38 安値:1946.95
年初来高値:1979.34 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:982.18 前日比:2.92
始値:978.63 高値:982.49 安値:972.29
年初来高値:982.49 年初来安値:666.79
米30年国債 4.629% 米10年国債 3.729%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 10175 (+95) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 10125 (+45) 大証終値比
PR