9日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に4日続伸。前週末比203ドル52セント高の1万0226ドル94セントと、2008年10月3日以来の水準を回復し過去1年(52週)の高値を更新して終えた。週末開催の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が景気刺激策の継続で合意したことから、主要国の金融緩和が持続するとの期待が改めて強まった。投資家がリスク資産に資金を振り向けやすい状態が続くとして、買いが優勢になった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、終値は41.62ポイント高の2154.06だった。
G20会議では世界経済の回復が確実になるまで景気刺激策を継続することなどを共同声明に盛り込んだ。投資家が低コストで資金を調達できる環境が当面続くとして、株式市場への資金流入期待が強まった。ドルが相対的に金利の高い対ユーロなどで下落し、原油先物などが上昇したことも相場を支えた。
S&P500種株価指数は6日続伸し、 23.78ポイント高の1093.08で終えた。業種別S&P500種指数では「金融」や「素材」、「一般産業」の上昇が目立ち、全10業種が上昇した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約12億3000万株(速報値)、ナスダック市場が約19億3000万株(同)だった。
ケーブルテレビ(CATV)大手のコムキャストとメディア大手NBCユニバーサルの企業価値の評価方法について合意したと報じられたゼネラル・エレクトリック(GE)が3%超上昇。10月の全世界の既存店売上高が前年同月比3.3%増えたと発表したマクドナルドが1%超上げた。クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス(アメックス)や米銀大手のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)など金融株も高い。
米食品大手クラフト・フーズが英食品大手キャドバリーに示していた買収提案を敵対的に転換したことを受け、キャドバリーが小幅高となった。一方、クラフトはダウ採用銘柄で唯一下落した。決算で最終赤字が前年同期から大幅に縮小した米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)は小幅安で終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10226.94 前日比:203.52
始値:10020.62 高値:10228.23 安値:10020.62
年初来高値:10228.23 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2154.06 前日比:41.62
始値:2128.46 高値:2154.06 安値:2128.15
年初来高値:2190.64 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1093.08 前日比:23.78
始値:1072.31 高値:1093.19 安値:1072.31
年初来高値:1101.36 年初来安値:666.79
米30年国債 4.402% 米10年国債 3.491%
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 10010 (+210) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9990 (+190) 大証終値比
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