17日の米国株式相場は小幅に3営業日続伸。ダウ工業株30種平均は前日比5ドル90セント高の8131ドル33セントと、2月9日以来の高値で終えた。ゼネラル・エレクトリック(GE)と米銀大手シティグループの予想を上回る決算を好感した買いが相場を支えた。ただこのところ相場の上昇基調が続いているため、利益確定売りも出て上値は限られた。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数の終値は2.63ポイント高の1673.07で、昨年11月5日以来約5カ月ぶりの高値だった。ダウ平均は2007年4−5月に記録して以来、約2年ぶりに6週間連続で上昇した。
GEの1−3月期決算は減益だったものの、一株利益は市場予想を上回った。業績の底入れが意識されて買いが入り、相場全体の支援材料になった。シティが朝方発表した1−3月期決算は6四半期ぶりに黒字に転じた。金融大手のなかで業績が厳しいとみられていただけに、黒字を確保したことから市場に安心感が広がった。
ただ、シティは業績改善期待から大きく上昇していたため、利益確定売りが出て約9%安で終えた。決算説明会で幹部が消費者向けの与信コストが引き続き業績の重しとなると述べたと伝わったことが嫌気されたとの指摘もあった。
4月の消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ)は前月から上昇し、市場予想よりも良かった。消費者心理の改善の兆しと受け止められ、相場の支援材料になったとの声が聞かれた。
S&P500種株価指数は4.30ポイント高の869.60で終了した。業種別S&P指数(全十業種)は「金融」や「消費循環」など八業種が上げた。「情報技術(IT)」と「通信サービス」が下げた。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約19億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約23億 6000万株(同)。
GEは約1%高。クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス(アメックス)が約5%上げた。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とモルガン・スタンレーも買われた。前日夕発表の決算で一株利益が予想を上回ったインターネット検索大手のグーグルは小幅高で終えた。
マイクロソフトや半導体大手インテルなどハイテク株の一角が安い。近く50億ドルの追加政府支援が必要になることが明らかになった自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は4%安。アナリストによる業績予想の引き下げが伝わった建設機械大手キャタピラーが下落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8131.33 前日比:5.90
始値:8125.43 高値:8190.66 安値:8086.88
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1673.07 前日比:2.63
始値:1672.08 高値:1682.20 安値:1653.86
年初来高値:1665.56 年初来安値:1265.62
S&P総合500種指数
終値:869.60 前日比:4.30
始値:865.18 高値:875.63 安値:860.87
年初来高値:943.85 年初来安値:666.79
米30年国債 3.798% 米10年国債 2.945%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(17日)
JUN09
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L 8875
C 8945 大証比+5(イブニング比-15)
Vol 10794
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