10日の米国株式相場は小幅安。ダウ工業株30種平均は小幅続落し、前日比24ドル04セント安の8739ドル02セントで終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小反落し、同7.05ポイント安の1853.08で終えた。米金利上昇を嫌気して売りが優勢となる場面があったが、引けにかけては下げ渋った。
原油先物相場が1バレル71ドル台と約8カ月ぶりの高値を更新。石油株や素材株に買いが入ったため、相場は高く始まった。ただダウ平均は3月に付けた直近安値から3割超高く、1月以来の高値圏。上値の重さが意識され、このところの上げが大きかったハイテク株や景気敏感株中心に利益確定売りが出て、ダウ平均は下げに転じた。
米10年債利回りが4%近辺に急上昇したことを嫌気した売りが出た。相場は午後に下げ幅を広げ、ダウ平均は123ドル安まで下げる場面があった。金利上昇基調が一服したため、株式相場は下げ渋って終えた。
午後に米連邦準備理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、経済活動の縮小や弱さが続いているものの、複数の地域で景気の下降ペースが緩やかになったことを示した。新味に欠けると受け止められ、株式相場の反応は限られた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約12億2千万株(速報)。ナスダック市場は約23億株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、「金融」、「消費循環」など6業種が下落した。
前日大きく上げたテキサス・インスツルメンツ(TI)や、ダウ平均構成銘柄では建機大手のキャタピラーなどに売りが目立った。原油高を受け航空株も下げた。アナリストが目標株価を引き上げたと伝わったゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーも安い。
一方、1株利益見通しを事実上、上方修正したホームセンター大手のホーム・デポが上昇。米政府が保有する優先株の転換に関する条件を決めたと発表した米銀大手シティグループも高い。石油大手エクソンモービルも高く終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8739.02 前日比:-24.04
始値:8763.66 高値:8834.93 安値:8639.95
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1853.08 前日比:-7.05
始値:1872.01 高値:1872.70 安値:1827.61
年初来高値:1872.70 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:939.15 前日比:-3.28
始値:942.73 高値:949.77 安値:927.97
年初来高値:951.69 年初来安値:666.79
米30年国債 4.762% 米10年国債 3.946%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(10日)
JUN09
O 9800(ドル建て)
H 10070
L 9800
C 10000 大証比+10(イブニング比-50)
Vol 15768
O 10060(円建て)
H 10070
L 9875
C 10000 大証比+10(イブニング比-50)
Vol 23165
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