1日の米国株式相場は大幅に3営業日続伸。ダウ工業株30種平均は前週末比221ドル11セント高の8721ドル44セントと、1月8日以来約5カ月ぶりの高値で終えた。米ゼネラル・モーターズ(GM)の破産法の適用申請という重大イベントを波乱なく通過した安心感に加え、経済指標の改善を支えに買いが優勢となった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は54.35ポイント高の1828.68で終え、昨年10月13日以来の高値を付けた。S&P500株価指数は23.73ポイント高の942.87となり、昨年11月5日以来の高値で終えた。
GMは同日、米連邦破産法11条の適用を申請したと発表。ただ、事前の報道などで株式市場は破産法申請を織り込み済みだったという。GMの破産法申請を嫌気した売りは特にみられず、アジアや欧州株式相場が上昇した流れを米市場でも引き継ぎ、幅広い銘柄に買いが入った。
午前中ごろに発表された5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が市場予想以上に改善。4月の建設支出は市場予想に反して前月比プラスとなった。米景気の早期底入れ期待を改めて強める内容との受け止めが出て、株価は一段高となった。景気敏感株を中心に買いが入り、ダウ平均の上げ幅は一時260ドルを超えた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「一般産業」「消費循環」など9業種が上げた。「通信サービス」のみ下げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は5%超の上昇。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約15億株(速報値)、ナスダック市場は約25億5000万株(同)だった。
アルコアやキャタピラーが高い。アナリストの投資判断引き上げが伝わったUSスチールが大幅高。GMの破産法申請に絡み、ダウ・ジョーンズ社が8日からダウ構成銘柄として新たに組み入れると発表したシスコシステムズと保険大手トラベラーズが堅調。7−9月期の自動車生産を増産するとの計画が伝わったフォード・モーターが高い。
半面、米政府の関与の高まりを理由にダウ構成銘柄からの除外が決まったシティグループは小安い。JPモルガン・チェースは軟調。NYSEが2日の取引開始前に売買停止にし、その後、上場廃止にすると発表したGMは乱高下の末、前週末比変わらずの75セントで終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8721.44 前日比:221.11
始値:8501.53 高値:8760.70 安値:8501.29
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1828.68 前日比:54.35
始値:1796.09 高値:1833.18 安値:1792.80
年初来高値:1833.18 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:942.87 前日比:23.73
始値:923.26 高値:947.77 安値:923.26
年初来高値:943.85 年初来安値:666.79
米30年国債 4.534% 米10年国債 3.673%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(1日)
JUN09
O 9735(ドル建て)
H 9870
L 9705
C 9825 大証比+135(イブニング比+95)
Vol 13221
O 9730(円建て)
H 9860
L 9705
C 9815 大証比+125(イブニング比+85)
Vol 14414
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