9日の米国株式市場は大幅に反発。ダウ工業株30種平均は前日比150ドル25セント高の1万0058ドル64セントで終えた。上げ幅は1月4日以来の大きさだった。ドイツ政府などが財政悪化懸念が強まっているギリシャの支援策を打ち出すとの報道を受けて、投資家心理が改善。外国為替市場でドルが対ユーロで下落し、商品相場が上昇したことで素材やエネルギー株が買われ相場をけん引した。ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は24.82ポイント高の 2150.87で終えた。
ギリシャ支援を検討するとの報道を受け欧州の財政悪化に対する過度の警戒感が後退した。ダウ平均が前日に1万ドルの心理的な節目を割ったため、値ごろ感からの買いも相場を支えた。予想を上回る四半期決算やアナリストの投資判断引き上げなど、個別に買い材料が出た銘柄が買われたことも相場を押し上げた。
S&P500種株価指数は13.78ポイント高の1070.52で終えた。業種別S&P500種指数では「素材」と「エネルギー」が2%超上昇。「一般産業」や「消費循環」の上げも目立ち、全10業種が上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約 12億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約21億5000万株(同)。
アナリストが投資判断を引き上げた建機大手キャタピラーが5%超上昇し、ダウ平均採用銘柄で上昇率首位となった。朝方に発表した2009年10〜12月期決算が前年同期比で大幅増益となった飲料大手コカ・コーラも2%超上昇した。1月の全世界の既存店売上高が堅調だった米マクドナルドも買われた。
一方、朝方に発表した四半期決算が最終赤字だったパルト・ホームズが下げた。前日夕に四半期決算と併せて発表した収益見通しが市場予想を下回ったゲームソフト大手エレクトロニック・アーツは大幅安。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が格付け見通しを引き下げた米銀大手のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が小幅安。同じくS&Pが格付け見通しを引き下げたシティグループは上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10058.64 前日比:150.25
始値:9910.28 高値:10139.43 安値:9910.06
年初来高値:10729.89 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2150.87 前日比:24.82
始値:2153.10 高値:2166.16 安値:2132.58
年初来高値:2326.28 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1070.52 前日比:13.78
始値:1060.06 高値:1079.28 安値:1060.06
年初来高値:1150.45 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.588% 米10年国債 3.649%
シカゴ日経平均先物3月限(ドル建て)終値 10040 (+100) 大証終値比
シカゴ日経平均先物3月限(円建て) 終値 10020 (+80) 大証終値比
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