11日の米国株式市場は大幅に反発。ダウ工業株30種平均は前日比105ドル81セント高の1万0144ドル19セント、ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は29.54ポイント高の2177.41で終えた。欧州連合(EU)が同日、臨時首脳会議を開き、ギリシャの財政再建を支援することで合意した。南欧諸国の信用不安がひとまず和らいだとして、安心感からの買いが入った。
週間の新規失業保険申請件数が前週から大幅に減少し、市場予想を下回るなど、米労働市場の改善期待も相場の支援材料だった。物価の落ち着きを示す指標が発表になり、中国の引き締め観測がやや後退した点も相場の支援材料になったようだ。ダウ平均は一時120ドル超上昇した。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が上昇し、「エネルギー」「素材」などの上げが目立った。EUがギリシャへの支援姿勢を示したことを受け、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から商品先物相場が上昇したことがプラスになった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億6000万株(速報値)、ナスダック市場は約20億5000万株(同)だった。
建設機械大手キャタピラーが5%超上昇でダウ平均の上昇率首位。非鉄大手アルコアも堅調。電力供給大手ファースト・エナジーによる買収が発表された同業大手アレゲニー・エナジーが急伸。増収増益の四半期決算を発表した飲料大手ペプシコが高い。
一方、朝方発表の2009年10〜12月期決算で売上高が市場予想を下回った米メディア大手バイアコムが下落。前日夕発表の四半期決算が市場予想を下回った保険大手プルデンシャル・ファイナンシャルが安い。ダウ平均の構成銘柄ではディスカウントストア大手のウォルマート・ストアーズと米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)のみが下げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10144.19 前日比:105.81
始値:10037.85 高値:10161.57 安値:9976.71
年初来高値:10729.89 昨年来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:2177.41 前日比:29.54
始値:2145.09 高値:2179.54 安値:2134.14
年初来高値:2326.28 昨年来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:1078.47 前日比:10.34
始値:1067.10 高値:1080.04 安値:1060.59
年初来高値:1150.45 昨年来安値:666.79
米30年国債 4.668% 米10年国債 3.723%
シカゴ日経平均先物3月限(ドル建て)終値 10075 (+85) 大証終値比
シカゴ日経平均先物3月限(円建て) 終値 10055 (+65) 大証終値比
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