17日の米国株式市場は続伸し、ダウ工業株30種平均は前日比40ドル43セント高の１万0309ドル24セントで終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は４日続伸で、終値は12.10ポイント高の2226.29。ダウ平均、ナスダック指数とも１月下旬以来約４週間ぶりの高値で終えた。１月の米住宅着工件数や鉱工業生産指数が改善したため、米景気の回復期待が出て株を買う動きが活発になった。
　建機・農機大手のディアなど予想を上回る四半期決算の発表が目立ったことも支援材料になった。ただ前日にダウ平均は昨年11月以来の上昇幅を記録しており、値上がり益を確保するための売りが出やすくダウ平均の上昇幅はそれほど大きくならなかった。

　米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が午後に発表した１月開催の米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）議事要旨で、委員が米景気が下ぶれする可能性が後退していると考えていることが分かった。ＦＲＢの明るい景気認識が相場を支えたという見方がある一方、ＦＲＢによる早期金融引き締めの可能性が意識されマイナスになったとの声もあった。
　業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数（全10業種）では「消費循環」や「ヘルスケア」など８業種が上昇。「エネルギー」と「公益」が下落した。売買高はニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）が約10億2000万株（速報値）、ナスダック市場は約20億株（同）。
　ディアは５％上昇し、アナリストが投資判断を引き上げた半導体大手サンディスクは５％を上回る上昇率となった。前日夕発表した四半期決算が予想を上回った高級スーパー大手、ホール・フーズ・マーケットが12％高と急伸した。ダウ平均構成銘柄では銀行大手バンク・オブ・アメリカの上昇が目立った。
　一方、トール・ブラザーズなど住宅株がさえない。住宅着工件数の増加を受け買いが先行したが、次第に利益確定売りが優勢になった。ダウ平均構成銘柄ではクレジットカード大手アメリカン・エキスプレスが軟調だった。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：10309.24 前日比：40.43
始値：10261.48 高値：10320.13 安値：10261.48
年初来高値：10729.89 昨年来安値：6469.95

ナスダック総合指数
終値：2226.29 前日比：12.10
始値：2222.87 高値：2226.32 安値：2212.78
年初来高値：2326.28 昨年来安値：1265.52

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：1099.51 前日比：4.64
始値：1096.14 高値：1101.03 安値：1094.72
年初来高値：1150.45 昨年来安値：666.79

米30年国債 4.699％ 米10年国債 3.738％

シカゴ日経平均先物３月限（ドル建て）終値 10380 (+90)　大証終値比
シカゴ日経平均先物３月限（円建て）　終値 10365 (+75)　大証終値比