10日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は急反発。前日比379ドル44セント高の6926ドル49セントで終えた。ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、同89.64ポイント高の1358.28で終えた。上げ幅は両指数とも今年最大。米金融大手シティグループの業績回復への期待などから金融株を中心に買いが膨らんだ。
シティのパンディット最高経営責任者(CEO)が従業員向け書簡で、今年1、2月は利益が出ていると説明したと主要メディアが報じた。業績への懸念が後退したシティ株が急伸したほか、金融株全般に買いが膨らみ、相場をけん引した。
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で、企業の資産価値の評価などに関する会計基準の見直しは有効と述べたと伝わった。米下院金融サービス委員会のフランク委員長が空売り規制の再開について言及した。会計基準の見直しや空売り規制の導入が実施されれば、金融機関の損失拡大に歯止めがかかり、株式相場は安定するとの期待が強まった。幅広い銘柄に買いが広がり、主な株価指数はこの日の高値で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全十種が上昇。「金融」が15.6%、「一般産業」が8.5%上昇と堅調だった。ダウ平均構成銘柄は全30銘柄が上げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約21億5000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約24億5000万株だった。
シティは38%急伸。同業のバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースも20%超上げた。米化学最大手のダウ・ケミカルは8%高。一時中断していた化学大手のローム・アンド・ハースの買収を発表した。前日夕に発表した売上高の見通しの中心値が市場予想を上回ったテキサス・インスツルメンツ(TI)も高い。
アナリストが投資判断を引き下げた小売り大手のウォルマート・ストアーズも買われた。人員削減と利益見通しの引き下げを発表したユナイテッド・テクノロジーズは8.6%上昇。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:6926.49 前日比:379.44
始値:6547.01 高値:6926.49 安値:6546.61
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1358.28 前日比:89.64
始値:1293.67 高値:1358.28 安値:1288.95
年初来高値:1665.56 年初来安値:1265.62
S&P総合500種指数
終値:719.60 前日比:43.07
始値:679.28 高値:719.60 安値:679.28
年初来高値:943.85 年初来安値:666.79
米30年国債 3.725% 米10年国債 3.004%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(10日)
MAR09
O 6975(ドル建て)
H 7390
L 6975
C 7340 大証比+300(イブニング比+220)
Vol 31295
O 7115(円建て)
H 7390
L 7105
C 7340 大証比+300(イブニング比+220)
Vol 36323
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