9日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は反落。前週末比79ドル89セント安の6547ドル05セントと1997年4月以来、約12年ぶりの安値を更新した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、同25.21ポイント安の1268.64と2002年10月以来の安値で終えた。大型買収を発表した製薬大手メルクなどが大きく下げた。根強い金融不安や景気懸念も引き続き相場の重しだった。
S&P500種株価指数は6.85ポイント安の676.53と、96年9月以来の安値で終えた。製薬大手メルクが同業のシェリング・プラウを総額411億ドルで買収すると発表。メルクには財務負担などを懸念した売りが膨らんだ。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などヘルスケア関連に売りが目立ったことも相場の重しとなった。
一方、銀行株の一角には売り方の買い戻しが入った。投資週刊誌バロンズがシティグループなどと比較して、バンク・オブ・アメリカの資金調達力の高さを指摘する記事を掲載。バンカメは約19%上げた。ウェルズ・ファーゴなども大幅高、シティグループも上げて終えた。銀行株高を受け、午前中には主な株価指数が高くなる場面があった。ただ金融不安がさらに景気後退を長引かせるとの警戒感などは根強く、相場は下げに転じた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約15億5000万株(速報)。ナスダック市場は約20億5000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全十業種)では、「通信サービス」など八業種が下落。一方、「金融」、「エネルギー」は上げた。
メルクが8%近く下落。ファイザーもつれ安した。
一方、シェリング・プラウは14%高と急伸。子会社のGEキャピタルが米連邦預金保険公社(FDIC)の保証付き債券で資金調達すると報じられたゼネラル・エレクトリック(GE)も買われた。2月の世界の既存店売上高が1.4%増だったマクドナルドは小高く終えた。前週末にかけて売りが膨らんでいたゼネラル・モーターズ(GM)にも買い戻しが入った。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:6547.05 前日比:-79.89
始値:6625.74 高値:6709.61 安値:6516.86
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1268.64 前日比:-25.21
始値:1281.98 高値:1315.58 安値:1265.62
年初来高値:1665.56 年初来安値:1265.62
S&P総合500種指数
終値:676.53 前日比:-6.85
始値:680.76 高値:695.27 安値:672.88
年初来高値:943.85 年初来安値:666.79
米30年国債 3.566% 米10年国債 2.859%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(9日)
MAR09
O 7060(ドル建て)
H 7125
L 6950
C 6980 大証比-70(イブニング比+20)
Vol 17476
O 6970(円建て)
H 7120
L 6945
C 6975 大証比-75(イブニング比+15)
Vol 24640
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