3日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに大幅反発。前日比141ドル53セント高の8078ドル36セントで終えた。ナスダック総合株価指数は続伸し、同21.87ポイント高の1516.30で終えた。市場予想を上回る住宅指標などを受けて買いが優勢となった。
　2008年12月の仮契約住宅販売指数は前月比6.3％増と市場予想（0.5％減）に反して増加し、住宅市場が底入れに近づいているとの期待を誘った。製薬大手メルクが発表した決算が市場予想を上回ったことも好感された。ダウ平均は前日に昨年11月以来の安値を付けており、値ごろ感からの買い戻しも入りやすかった。午後にダウ平均が心理的節目の8000ドルを明確に上回ると指数は上げ幅を広げた。

　幅広い銘柄に買いが入るなか、金融株は下げが目立った。赤字決算を発表した地銀大手ＰＮＣファイナンシャル・サービシズが急落した。バンク・オブ・アメリカ（バンカメ）など銀行大手の下げも目立った。
　業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数では全十種のうち、「金融」を除く九種が上昇。「消費循環」や「ヘルスケア」の上げが目立った。ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約13億5000万株（速報値）、ナスダック市場（同）は約21億1000万株だった。
　メルクは6％上昇。決算で赤字幅が縮小した住宅建設大手ＤＲホートンは21％急伸。1月の新車販売台数が前年同月比39％減となった自動車大手フォード・モーターは上昇。発表資料で最近4カ月では個人向け販売に落ち着きの兆しが見られると指摘した。決算が最終赤字となった化学大手ダウ・ケミカルは売り先行後、上げて終えた。決算と併せて慎重な見通しを示した小口貨物大手ＵＰＳも買われた。
　一方、バンカメは11.7％急落し、ダウ平均構成銘柄で下落率首位。政府から受け入れた公的資金の活用先に関する報告を発表した銀行大手シティグループは5％安。新車販売台数が半減したゼネラル・モーターズ（ＧＭ）も安い。赤字決算と併せて、普通株の四半期配当の停止を発表した通信機器大手のモトローラは11％下落。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：8078.36 前日比：141.53
始値：7936.99 高値：8111.57 安値：7905.52
年初来高値：9088.06 年初来安値：7867.37

ナスダック総合指数
終値：1516.30 前日比：21.87
始値：1499.07 高値：1521.09 安値：1479.78
年初来高値：1665.56 年初来安値：1434.21

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：838.51 前日比：13.07
始値：825.69 高値：842.60 安値：821.98
年初来高値：943.85 年初来安値：804.30

米30年国債 3.678％ 米10年国債 2.884％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（3日）
MAR09
Ｏ 7905（ドル建て）
Ｈ 8060
Ｌ 7815
Ｃ 7960 大証比+190（イブニング比+180）
Vol 11664

Ｏ 7870（円建て）
Ｈ 7990
Ｌ 7770
Ｃ 7895 大証比+125（イブニング比+115）
Vol 16609