8日の米株式相場は大幅に6日続落。ダウ工業株30種平均は前日比189ドル01セント安の9258ドル10セント、ナスダック総合株価指数は同 14.55ポイント安の1740.33とともに2003年8月以来の安値で終えた。米連邦準備理事会(FRB)など各国中銀が協調して利下げに踏み切ると発表したが、市場の金融不安は強く売りが優勢となった。
FRBや欧州中央銀行(ECB)など世界各国・地域の中銀が緊急利下げを行うと発表した。世界的な金融・株式市場の混乱に各国中銀が協力して対処する姿勢を示したことが好感された。足元で相場が急落していたため、値ごろ感からの買いを誘った。ダウ平均は一時約180ドル上げる場面があった。
ただ、短期金利の高止まりなどが金融システムの混乱継続を意識させたといい、売りも続いた。前日夕に非鉄大手アルコアが発表した決算が市場予想を下回り、景気不安を一段と強めたことも相場の重しとなった。売りと買いが交錯し、相場は終日方向感に乏しい動きとなった。ただ、引け前にポールソン米財務長官が金融市場の混乱はすぐには終息しないと述べたと伝わったことが売りを誘い、相場は下げて終えた。
業種別S&P500種株価指数は984.94と03年8月以来の安値で終えた。業種別S&P指数では全十種のうち、「通信サービス」や「金融」など八種が下落。「素材」と「エネルギー」が上げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約21億3000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約35億3000万株だった。
決算発表を受けてアナリストが相次いで投資判断を引き下げたアルコアが12%安。ダウ平均構成銘柄で下落率首位。同様に投資判断が引き下げられたゼネラル・モーターズ(GM)は8.6%下落。9月の既存店売上高が市場予想に届かなかった小売り大手のウォルマート・ストアーズや百貨店のJCペニーも安い。
公募増資に伴う発行価格を一株22ドルと発表したバンク・オブ・アメリカも7%安。シティグループも下落。三菱UFJファイナンシャル・グループが出資引き揚げのうわさを否定したモルガン・スタンレーも下げて終えた。
一方、ゼネラル・エレクトリック(GE)やインテルが上昇。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9258.10 前日比:-189.01
始値:9437.23 高値:9628.07 安値:9194.78
年初来高値:13279.54 年初来安値:9194.78
ナスダック総合指数
終値:1740.33 前日比:-14.55
始値:1709.70 高値:1806.89 安値:1706.86
年初来高値:2661.50 年初来安値:1706.86
S&P総合500種指数
終値:984.94 前日比:-11.29
始値:988.91 高値:1021.06 安値:970.97
年初来高値:1471.77 年初来安値:970.97
米30年国債 4.048% 米10年国債 3.64%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(8日)
DEC08
O 9780(Globex 合算)
H 9785
L 9055
C 9185 大証比+95(イブニング比+155)
Vol 41861
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