11日の米国株式相場は大幅続落。ダウ工業株30種平均は前日比176ドル58セント安の8693ドル96セントで終えた。ナスダック総合株価指数は同 35.84ポイント安の1580.90で終えた。前日夕にコーヒーチェーン大手スターバックスが発表した7−9月期決算が市場予想を下回るなど、景気懸念を誘う材料が相次ぎ売りが優勢となった。
　住宅建設大手のトール・ブラザーズが発表した8−10月期決算の速報値で売上高が大幅減となった。アナリストがパソコン大手のデルやヒューレット・パッカード（ＨＰ）の利益見通しや目標株価を引き下げた。資金不足懸念が強まっているゼネラル・モーターズ（ＧＭ）など自動車株への売りも続いた。米景気懸念が改めて強まり売りが優勢となった。ダウ平均は一時、300ドル超下落した。

　午後に政府系住宅公社の大規模な住宅ローン見直し策が発表された。住宅差し押さえを防ぐ対策が個人消費を支えるとの思惑などから、ダウ平均は下げ幅を縮める場面があった。ただ、景気への不安は根強く、買いは続かなかった。
　業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数では全十種のうち、「公益」を除く九種が下落。「素材」「エネルギー」の下げが目立った。ダウ平均構成銘柄ではファイザーを除く29銘柄が下げた。
　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約12億3000万株（速報値）、ナスダック市場（同）は約19億5000万株だった。
　デルは4.5％、ＨＰは2.7％下落。アナリストが「売り」の投資判断を示したプルデンシャル・ファインナンシャルや、ハートフォード・フィナンシャル・サービシーズなど保険株が軒並み大幅安。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が前日に資金調達が容易になる銀行持ち株会社への移行を承認したアメリカン・エキスプレスも売られた。ＧＭは13％の急落。
　一方、前日にアナリストの業績見通し引き下げを受けて急落したゴールドマン・サックスは約5％上昇した。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：8693.96 前日比：-176.58
始値：8864.32 高値：8867.91 安値：8560.71
年初来高値：13279.54 年初来安値：7882.51

ナスダック総合指数
終値：1580.90 前日比：-35.84
始値：1597.73 高値：1612.42 安値：1563.95
年初来高値：2661.50 年初来安値：1493.00

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：898.95 前日比：-20.26
始値：917.15 高値：917.15 安値：884.90
年初来高値：1471.77 年初来安値：839.80

米30年国債 4.192％ 米10年国債 3.743％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（11日）
DEC08
Ｏ 8750（Globex　合算）
Ｈ 8805
Ｌ 8420
Ｃ 8555 大証比-225（イブニング比-165）
Vol 14475