10日の米国株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は前週末比73ドル27セント安の8870ドル54セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は30.66ポイント安の1616.74で終えた。アナリストの厳しい見方が伝わった自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)や証券大手ゴールドマン・サックス(GS)が大きく下げ、相場の重しとなった。
GMは一部アナリストが目標株価をゼロに引き下げたと伝わり、株価は20%以上下落。GSはアナリストが9−11月期の赤字見通しを示し、8%超下落した。家電量販店大手サーキット・シティー・ストアーズが連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請を発表したことも、小売株を中心に足かせとなった。
中国政府が9日、総投資額4兆元(約57兆円)の景気刺激策を発表。アジアや欧州の株式相場が上げたこともあり、朝方はダウ平均が200ドル以上上げる場面があった。しかし米国の企業業績やマクロ景気の不安が重しとなったほか、ヘッジファンドなどによる換金売りが引き続き意識され、上値は限られた。
S&P500種株価指数は11.78ポイント安の919.21。業種別S&P500種指数では八業種が下落した。「金融」に加え「公益」や「消費循環」の下落が目立った。上昇は「通信サービス」と「エネルギー」の二業種。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約11億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約17億1000万株(同)。
米政府と米連邦準備理事会(FRB)が支援策の拡充を発表した保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が大幅に上げた。10月の世界の既存店売上高が8%増と堅調だったマクドナルドがしっかり。一方、アナリストが業績見通しを引き下げたインターネット検索大手のグーグルがさえない。大幅な赤字決算を発表した米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)が下げている。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8870.54 前日比:-73.27
始値:8946.60 高値:9159.58 安値:8760.46
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1616.74 前日比:-30.66
始値:1681.65 高値:1681.65 安値:1603.33
年初来高値:2661.50 年初来安値:1493.00
S&P総合500種指数
終値:919.21 前日比:-11.78
始値:936.75 高値:951.95 安値:907.47
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.192% 米10年国債 3.743%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(10日)
DEC08
O 9190(Globex 合算)
H 9375
L 8860
C 8980 大証比-140(イブニング比-350)
Vol 13057
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