7日の米国株式相場は3営業日ぶりに反発。ダウ工業株30種平均は前日比248ドル02セント高の8943ドル81セントで終えた。前日までの2日間でダウ平均は900ドル超下落していたため、値ごろ感や自律反発狙いの買いなどが優勢となった。10月の雇用統計は大幅に悪化したが、悪材料はある程度織り込み済みとして反応は限られた。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は38.70ポイント高の1647.40で終えた。
米株式相場は前日まで大幅安となっていたたため買い戻しが優勢だった。朝方発表の10月の雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月比24万人減少し、10カ月連続で減少。過去分の減少幅も大幅に増えた。失業率は前月から0.4ポイント上昇の6.5%と、1994年以来の高水準となり、労働市場の厳しさが増しているとの見方が広がった。ただ、一部エコノミストらはより大幅な雇用減を見込んでいたため、雇用統計を材料にした売りは限られた。米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げの思惑が強まったことも相場を支えたとの見方があった。
オバマ次期米大統領が経済顧問チームと会合を開き、午後に記者会見した。政策や人事などに関する具体的な内容発表はなく、株式相場は伸び悩む場面があった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約12億6000万株(速報値)、ナスダック市場は約19億3000万株(同)。業種別S&P500種株価指数では全十業種が上昇した。「公益」「エネルギー」の上昇率が大きかった。
エクソンモービルやシェブロンなどが上昇し、アルコアなど素材株も上げた。朝方発表した決算で売上高が大幅減となったフォード・モーターは2%高。前日発表の決算で一株利益が市場予想を下回ったウォルト・ディズニーは朝安後、上昇して終えた。前日発表の決算が市場予想を上回った画像処理半導体大手のエヌビディアは14%上昇。マイクロソフトは堅調。同社のバルマー最高経営責任者(CEO)がヤフーの買収は考えていないとの見方を示したと伝わった。
一方、ダウ平均構成銘柄ではGMが9%安。午前発表の決算で売上高が減少したうえ、手元資金の流出が加速したことが明らかになった。資金繰り悪化懸念が強まり、売りが膨らんだ。JPモルガン・チェースも下げた。金融株の一角が軟調で、ゴールドマン・サックスが下落。決算が市場予想を下回ったスプリント・ネクステルが安い。マイクロソフトによる買収期待などで買われていたヤフーは急落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8943.81 前日比:248.02
始値:8696.03 高値:8961.57 安値:8696.03
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1647.40 前日比:38.70
始値:1628.71 高値:1654.25 安値:1615.51
年初来高値:2661.50 年初来安値:1493.00
S&P総合500種指数
終値:930.99 前日比:26.11
始値:907.44 高値:931.46 安値:906.90
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.273% 米10年国債 3.793%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(7日)
DEC08
O 8385(Globex 合算)
H 8875
L 8385
C 8845 大証比+185(イブニング比+135)
Vol 14198
PR