30日の米国株式相場は大幅に反発。ダウ工業株30種平均は前日比184ドル46セント高の8668ドル39セント、ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は40.38ポイント高の1550.70で終えた。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の金融関連会社への資本注入発表を手掛かりに買いが優勢となった。
米財務省は前日夕、GMACに対して金融安定化法に基づき50億ドルを資本注入し、GM本体への緊急融資も10億ドル上積みすると発表した。GMACの資金繰り支援によって自動車ローンの提供が増えることで自動車販売を下支え、GM再建の支援につながるとの期待が広がった。GMは約6%上昇し、フォード・モーターもつれ高した。
年末を控え売り方による買い戻しの動きが強まったことや、株価水準の底上げを目的としたお化粧買いが入り、株価が押し上げられたとの見方もあった。取引終了にかけてダウ平均は一段高となり、上げ幅は一時191ドルに達した。
この日発表された経済指標では、10月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は、主要10都市と20都市の住宅価格指数がともに前年同月比で過去最大の下落率を記録。12月の消費者信頼感指数は過去最低水準となった。消費者心理の悪化が顕著に示されたことで株価は一時上げ幅を縮める場面もあった。ただ、景気悪化は織り込み済みとの受け止めから、指標悪化を嫌気した売りは続かなかった。
S&P500種株価指数は、21.22ポイント高の890.64で終了した。業種別S&P株価指数は全十種が上昇。「金融」や「消費循環」の上げが目立った。
売買高は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)は約9億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約14億3000万株(同)。年末で休暇を取る市場参加者が多く、商いは薄かった。
アルコアが約10%高となり、ダウ構成銘柄の中で上昇率首位だった。ハイテク株ではIBMやオラクル、インテル、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などが買われた。シティグループやJPモルガン・チェースなどの金融株が堅調だった。
一方、ウォルマート・ストアーズやホーム・デポが軟調に引けた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8668.39 前日比:184.46
始値:8487.51 高値:8675.24 安値:8487.51
年初来高値:13279.54 年初来安値:7449.38
ナスダック総合指数
終値:1550.70 前日比:40.38
始値:1521.18 高値:1550.70 安値:1517.16
年初来高値:2661.50 年初来安値:1295.48
S&P総合500種指数
終値:890.64 前日比:21.22
始値:870.58 高値:891.12 安値:870.58
年初来高値:1471.77 年初来安値:741.02
米30年国債 2.557% 米10年国債 2.063%
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