5日の米国株式相場は大幅反落。ダウ工業株30種平均は前日比281ドル40セント安の6594ドル44セントと、6600ドルを割り込み1997年4月以来、約12年ぶりの安値を更新した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同54.15ポイント安の1299.59と、2003年3月以来初めて 1300を割り込んだ。銀行株やゼネラル・モーターズ(GM)の下げが相場の重しとなった。
S&P500種株価指数は30.32ポイント安の 682.55と、1996年9月以来の安値で終えた。前日に大幅反発した反動で利益確定売りが先行した。中国政府による追加景気刺激策による需要増の思惑などから前日に大きく上げた非鉄大手アルコアなどに売りが膨らんだ。米証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書に経営リスクとして「事業継続能力に疑念がある」と記したことを受け、ゼネラル・モーターズ(GM)も約15%安と急落した。
銀行株にも売りが膨らんだ。前日夕に格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがバンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴの格付けを引き下げ方向で見直すと発表。またJPモルガン・チェースの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた。午前中ごろから銀行株売りが膨らみ、シティグループの株価は1ドルを割り込む場面もあった。銀行株安を受けて投資家心理が悪化、ダウ平均は午後に330ドルまで下げ幅を広げる場面があった。
業種別S&P500種株価指数「金融」の10%安を筆頭に、全十業種が下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約18億7000万株(速報)。ナスダック市場は約23億株(同)。
シティがほぼ10%安。バンカメ、JPモルガン、ウェルズ・ファーゴはすべて10%以上下げて終えた。経営幹部がテレビのインタビューで金融子会社の業績に楽観的な見方を示したと伝わったゼネラル・エレクトリック(GE)も下げに転じて終えた。2月の既存店売上高が市場予想を下回った百貨店大手メーシーズやサックスも大幅安。前日夕に大規模な債務リストラ策を発表したフォード・モーターも安い。
一方、既存店売上高が市場予想を大幅に上回ったディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズが上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:6594.44 前日比:-281.40
始値:6874.01 高値:6874.01 安値:6544.10
年初来高値:9088.06 年初来安値:6544.10
ナスダック総合指数
終値:1299.59 前日比:-54.15
始値:1332.30 高値:1342.68 安値:1298.74
年初来高値:1665.56 年初来安値:1298.74
S&P総合500種指数
終値:682.55 前日比:-30.32
始値:708.27 高値:708.27 安値:677.93
年初来高値:943.85 年初来安値:677.93
米30年国債 3.485% 米10年国債 2.808%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(5日)
MAR09
O 7425(ドル建て)
H 7425
L 7130
C 7225 大証比-185(イブニング比-135)
Vol 14886
O 7360(円建て)
H 7395
L 7125
C 7215 大証比-195(イブニング比-145)
Vol 21613
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