4日の米国株式相場は6営業日ぶりに反発。ダウ工業株30種平均は前日比149ドル82セント高の6875ドル84セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は32.73ポイント高の1353.74で終えた。前日までの相場急落を受けた値ごろ感などから買いが優勢となった。
　ダウ平均は前日までの5日続落で約9％（約625ドル）下落しており、値ごろ感からの買い戻しが入りやすかった。同日は中国が追加的な景気刺激策を実施するとの観測からアジア・欧州株式相場が堅調に推移したことも支援材料となり、米市場も買い優勢となった。中国景気の改善に伴うインフラ需要拡大の思惑などからキャタピラーやアルコアなどが買われた。ダウ平均は上げ幅が250ドル超となる場面があった。

　ただ、午前中にダウ平均は横ばい圏まで上げ幅を縮小する場面もあった。米オートマチック・データ・プロセッシング（ＡＤＰ）が発表した2月の全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数（政府部門を除く）は前月比69万7000人減と、市場予想以上に悪化した。米実体経済の不透明感は根強く、上値で戻り待ちの売りが出た。
　午後に米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が公表した米地区連銀経済報告（ベージュブック）では、「経済環境は一段と悪化した」との判断が示された。ただ、午後に買い戻しの勢いが強まったため、この日は悪材料視する動きは特にみられなかった。
　Ｓ＆Ｐ500種株価指数は16.54ポイント高の712.87で終えた。業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数（全十業種）は「エネルギー」「素材」など九業種が上昇。「金融」のみ小幅安だった。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数（ＳＯＸ）は4.6％高。アナリストが半導体株にやや明るい見通しを示したことが好感された。
　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約18億株（速報値）、ナスダック市場は約23億3000万株（同）だった。
　キャタピラー、アルコアが13％前後上げた。原油高を受け、エクソンモービルなど石油株が高い。インテルは4％弱上昇した。
　半面、減配を発表したＵＳバンコープが急落。格下げや業績懸念からゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）は売りが続き、一時は5ドル台に下げた。ＪＰモルガン・チェースは8％安だった。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：6875.84 前日比：149.82
始値：6726.50 高値：6979.22 安値：6726.42
年初来高値：9088.06 年初来安値：6705.63

ナスダック総合指数
終値：1353.74 前日比：32.73
始値：1342.15 高値：1370.09 安値：1333.88
年初来高値：1665.56 年初来安値：1313.09

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：712.87 前日比：16.54
始値：698.60 高値：724.12 安値：698.60
年初来高値：943.85 年初来安値：692.30

米30年国債 3.67％ 米10年国債 2.98％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（4日）
MAR09
Ｏ 7320（Globex　ドル建て）
Ｈ 7505
Ｌ 7100
Ｃ 7385 大証比+115（イブニング比+45）
Vol 14750

Ｏ 7065（円建て）
Ｈ 7495
Ｌ 7010
Ｃ 7370 大証比+100（イブニング比+30）
Vol 18199