3日の米株式相場は5日続落。ダウ工業株30種平均は前日比37ドル27セント安の6726ドル02セントと1997年4月以来の安値で終えた。ナスダック総合株価指数は同1.84ポイント安の1321.01と昨年11月以来の安値で終えた。米景気や金融不安を背景とした売りが続いた。ただ、値ごろ感からの買いも入り、方向感に乏しかった。
S&P500種株価指数は696.33と心理的節目の700を割り込み、1996年10月以来の安値で終えた。
米政府が個人や中小企業向けの貸し渋り解消策の詳細を発表した。クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスなどは買われたが、メットライフなど保険株を中心に売られ金融株は全般に軟調だった。1月の仮契約住宅販売指数が市場予想を上回って低下し、米景気悪化が当面続くとの懸念が強まったことも相場の重しとなった。
ただ、ダウ平均は前日までの4営業日で約8%急落しており、自律反発狙いの買いや値ごろ感からの買いも入った。主な株価指数は方向感に乏しくもみ合う場面が多かった。
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は議会証言で、追加の金融安定化策の必要性などを指摘した。ガイトナー米財務長官は金融安定化策などの費用が今後増加する可能性があるなどと証言した。ただ、内容は新味に乏しいとして、相場の反応は目立たなかった。
業種別S&P500種株価指数では全十種のうち、「公益」や「金融」など七種が下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約19億株(速報値)、ナスダック市場(同)は約24億株だった。
足元で格下げ懸念が強まっているゼネラル・エレクトリック(GE)は7%超下落し、ダウ平均構成銘柄で下落率首位。住宅指標の悪化を受けてホームセンター大手のホーム・デポは5%安。アナリストが投資判断を引き下げた住宅大手DRホートンは9%急落。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターも下落。2月の米新車販売台数が前年同月比でともにほぼ半減した。
一方、最近失業した住宅ローン保有者への支援策を発表したシティグループは1.7%上昇。売上高見通しを修正した半導体大手のザイリンクスが約4%上昇。四半期配当の増額を発表した携帯向け技術開発大手のクアルコムも高い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:6726.02 前日比:-37.27
始値:6764.81 高値:6855.29 安値:6705.63
年初来高値:9088.06 年初来安値:6705.63
ナスダック総合指数
終値:1321.01 前日比:-1.84
始値:1337.16 高値:1346.81 安値:1313.09
年初来高値:1665.56 年初来安値:1313.09
S&P総合500種指数
終値:696.33 前日比:-4.49
始値:704.44 高値:711.67 安値:692.30
年初来高値:943.85 年初来安値:692.30
米30年国債 3.61% 米10年国債 2.881%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(3日)
MAR09
O 7020(ドル建て)
H 7255
L 7020
C 7065 大証比-145(イブニング比-125)
Vol 14375
O 7015(円建て)
H 7240
L 7015
C 7050 大証比-160(イブニング比-140)
Vol 20141
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