9日の米国株式相場は大幅反落。ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比280ドル1セント安の1万1230ドル73セントで終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同59.95ポイント安の2209.81と、3月17日以来の安値で終えた。資本調達への不透明感から証券大手リーマン・ブラザーズが急落したことを受け、金融株がほぼ全面安となった。
前日大きく上げた反動で利益確定の売りが出やすかった。ダウ・ジョーンズ通信がリーマン・ブラザーズと韓国の政府系金融機関、韓国産業銀行との買収などに関する交渉が不調に終わったと報じたため、リーマンが必要な資本を調達できないとの思惑が広がった。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が格付けを引き下げ方向で見直すと発表したこともあり、リーマン株は約45%安と急落した。政府による住宅公社救済策発表を好感して前日に大きく上げていた金融株にも売りが広がった。
世界的な景気減速懸念でハイテク需要が減少するとの思惑などから、半導体株などにも売りが続いた。ヘッジファンドが資産圧縮目的で株を売っていたとの見方もあった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億8000万株(速報)。ナスダック市場は約26億1000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全十業種)では、「金融」の6.6%安を筆頭に全業種が下落した。
アナリストが投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた住宅大手のKBホーム、DRホートン、トール・ブラザーズなどが大幅安。金融ではアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の下げが大きかった。携帯音楽プレーヤー「iPod」の新製品を発表したアップルも売られた。
8月の全世界の既存店売上高が前年同月比8.5%増と高かったマクドナルドは高く引けた。連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)は35%超の上昇、連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)は横ばいで終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11230.73 前日比:-280.01
始値:11514.73 高値:11577.50 安値:11230.73
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2209.81 前日比:-59.95
始値:2268.26 高値:2285.54 安値:2209.81
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1224.51 前日比:-43.28
始値:1267.98 高値:1268.66 安値:1224.51
年初来高値:1471.77 年初来安値:1200.44
米30年国債 4.17% 米10年国債 3.567%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(9日)
SEP08
O 12520(Globex 合算)
H 12525
L 12130
C 12185 大証比-205(イブニング比-265)
Vol 48067
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