2日の米国株式相場は小幅に続落。ダウ工業株30種平均は連休前の8月29日と比べ26ドル63セント安の1万1516ドル92セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は18.28ポイント安の2349.24で終えた。原油先物相場の急落で石油株や資源株が売られ、相場の重しになった。世界景気の不透明感を背景にハイテク株もさえない展開だった。
　ハリケーン「グスタフ」が石油施設に深刻な打撃を与えなかったとの見方から、原油先物相場が早朝に一時約5カ月ぶりの安値に下落。航空や小売りなど原油安の恩恵を受けやすい業種に買いが先行し、ダウ平均は一時250ドル近く上昇した。しかし指数への影響が大きい石油株の下落が足かせとなったほか、世界的な景気低迷が需要減につながる可能性が意識され、ハイテク株が軟調。ダウ平均は午後に下げに転じた。

　Ｓ＆Ｐ500種株価指数は5.25ポイント安の1277.58で終えた。業種別Ｓ＆Ｐ500種指数は「エネルギー」や「素材」など四業種が下落。一方、「消費循環」や「金融」など六業種が上昇した。売買高はニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）が約11億5000万株（速報値）、ナスダック市場は約20億5000万株（同）だった。
　米サプライマネジメント協会（ＩＳＭ）が発表した8月の製造業景況感指数は49.9と前月（50.0）から小幅に低下し、市場予想（49.5）におおむね一致。相場への影響は限られた。
　個別では石油大手のエクソンモービル、シェブロンや非鉄大手のアルコアが安い。ハイテクではパソコンのデルやアップル、ヒューレット・パッカードの下げが目立つ。一方、ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）やデルタ航空が大幅高。
　アナリストが買い推奨リストに加えた銀行大手バンク・オブ・アメリカが堅調。韓国産業銀行の頭取が増資引き受けを協議していることを明らかにしたと伝わったリーマン・ブラザーズが小高い。ネット閲覧ソフト市場に参入することが明らかになったグーグルは小じっかり。
　塩野義製薬が買収を発表した中堅製薬のサイエル・ファーマが急伸している。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：11516.92 前日比：-26.63
始値：11545.63 高値：11790.17 安値：11471.90
年初来高値：13279.54 年初来安値：10827.71

ナスダック総合指数
終値：2349.24 前日比：-18.28
始値：2403.24 高値：2413.11 安値：2338.37
年初来高値：2661.50 年初来安値：2155.42

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：1277.58 前日比：-5.25
始値：1287.83 高値：1303.04 安値：1272.20
年初来高値：1471.77 年初来安値：1200.44

米30年国債 4.355％ 米10年国債 3.733％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（2日）
SEP08
Ｏ 12825（Globex　合算）
Ｈ 12950
Ｌ 12650
Ｃ 12700 大証比+90（イブニング比-60）
Vol 14958