3日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は小幅ながら3日ぶりに反発。前日比15ドル96セント高の1万1532ドル88セントで終えた。8月の新車販売が懸念されていたほど悪化しなかったと受け止められたゼネラル・モーターズ(GM)が大幅高となるなど個別に材料の出た銘柄が買われ、相場を押し上げた。一方、悪材料の出たハイテク株は売られた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落となり、15.51ポイント安の2333.73で終えた。
GMの新車販売は大幅減となったが、単月の販売台数としては今年最高となった。GM株は6%弱上げた。住宅市場の底入れに言及したホーム・デポも4%超の上昇。韓国産業銀行の出資を巡る思惑からリーマン・ブラザーズが上昇するなど金融株も全般に堅調だった。原油相場が弱含んだことを受けて航空株なども買われた。
一方、ハイテク株には売りが目立った。受注予想が会社想定を下回ったとして7−9月期の業績見通しを引き下げた光ファイバー・高性能ガラス基板大手のコーニングが12%急落。「日本や韓国など先進国で過去と比べて携帯電話の買い替えサイクルが長期化している」と述べた携帯電話向け半導体大手クアルコムや先行きに慎重な見通しを示したと伝わったアナログ・デバイセズが下げた。ダウ平均は下げ幅が100ドルに達する場面もあった。
午後2時に公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、経済活動は引き続き減速したとの総括判断を示した。ベージュブックを受けて一時売りに押される場面もあったが、反応は限定的となった。
業種別S&P500種株価指数(全十業種)は「金融」や「消費循環」など四業種が上昇。半面、「情報技術」など六業種が下げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は4%下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約12億株(速報値)、ナスダック市場は約21億3000万株(同)だった。
アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が高い。アナリストが利益見通しを引き下げたゴールドマン・サックスは売り先行で始まったが、相場全体の上昇につられ上げて終えた。
半面、インテルが4%超下げ、ダウ銘柄で下落率首位。ヒューレット・パッカードも安い。中国最大の果汁メーカーに買収提案したコカ・コーラは小幅安。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11532.88 前日比:15.96
始値:11506.01 高値:11554.38 安値:11416.53
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2333.73 前日比:-15.51
始値:2347.84 高値:2357.43 安値:2320.91
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1274.98 前日比:-2.60
始値:1276.61 高値:1280.60 安値:1265.59
年初来高値:1471.77 年初来安値:1200.44
米30年国債 4.318% 米10年国債 3.699%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(3日)
SEP08
O 12665(Globex 合算)
H 12700
L 12555
C 12665 大証比-15(イブニング比+15)
Vol 10512
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