18日の米国株式相場は急反発。ダウ工業株30種平均は前日比410ドル3セント高の1万1019ドル69セント、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同100.25ポイント高の2199.10で終えた。ポールソン財務長官が金融機関から不良債権を買い取る組織の設立を検討しているとの報道を受け、午後に急伸した。
信用収縮で短期金融市場などでドル資金調達が難しくなっていることを受け、各国中銀が協調してドル資金を自国市場に供給する対策を発表。これを好感した銀行株などに買いが入った。
ただ独立して存続することが難しいとの思惑などから、投資銀行大手モルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスが急落するなど、金融不安は根強く、主な株価指数は下げに転じる場面があった。荒い値動きも目立った。
午後にCNBCテレビなどが、ポールソン長官が不良債権買い取りへ向け、1990年代に使われた整理信託公社(RTC)のような組織の設立を検討していると報じた。これを受けてシティグループが18%超高、JPモルガン・チェースが12%超高と銀行株に買いが膨らんだ。業種別S&P500種株価指数では全十業種が上昇。「金融」が11%超高となり、相場を押し上げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約24億3000万株(速報)。ナスダック市場は約36億5000万株(同)。
モルガン・スタンレーと合併について交渉していると報じられた米銀大手ワコビアは58%高。前日夕に身売りを検討していると報じられたワシントン・ミューチュアルも急伸した。一時は46%下げる場面があったモルガン・スタンレーも上げて終えた。
米ダウ・ジョーンズがアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に代わって、ダウ平均構成銘柄に追加すると発表した食品大手のクラフト・フーズも上げた。朝方決算と併せて値上げなどを明らかにした国際貨物大手のフェデックスも上げて終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11019.69 前日比:410.03
始値:10609.01 高値:11076.44 安値:10459.44
年初来高値:13279.54 年初来安値:10459.44
ナスダック総合指数
終値:2199.10 前日比:100.25
始値:2136.14 高値:2201.71 安値:2070.22
年初来高値:2661.50 年初来安値:2070.22
S&P総合500種指数
終値:1206.51 前日比:50.12
始値:1157.08 高値:1211.14 安値:1133.50
年初来高値:1471.77 年初来安値:1133.50
米30年国債 4.189% 米10年国債 3.544%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(18日)
DEC08
O 11390(Globex 合算)
H 11890
L 11220
C 11760 大証比+350(イブニング比+210)
Vol 32345
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