11日の米国株式相場は続伸。ダウ工業株30種平均は前週末比48ドル3セント高の1万1782ドル35セント、6月25日以来の高値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同25.85ポイント高の2439.95と6月19日以来の高値を更新した。原油安などを手掛かりに小売りや消費関連株に買いが入った。
　前週末にダウ平均が300ドル高と大きく上げた反動もあり、売りが先行。特に注目される経済指標の発表などがなかったため、朝方は買い手掛かりに欠けた。原油先物相場が値を切り下げ始めると株式相場は上げに転じた。エネルギー安が消費を下支えするとの見方から、ウォルマート・ストアーズやターゲットなど小売株などに買いが優勢。ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）なども大幅高となった。

　ハイテク株も堅調。アナリストがリポートで電子書籍端末の販売が好調と指摘したインターネット小売り大手アマゾン・ドット・コムが9％上昇。米紙が、スティーブ・ジョブズ最高経営責任者（ＣＥＯ）が「ｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）」向けのソフト販売サイトの利用が順調に伸びていると述べたと報じたアップルも上げた。
　原油価格が1バレル112ドル台に下落するとダウ平均は130ドル高まで上げ幅を広げる場面があった。ただ原油相場が下げ渋ったため、株価は伸び悩んで終えた。
　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約12億6000株（速報）。ナスダック市場は約23億株（同）。業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数（全十業種）では、「消費循環」と「通信サービス」など八業種が上昇。「素材」、「エネルギー」が下げた。
　労働組合と労使交渉で暫定的合意に達したと発表した通信サービス大手ベライゾン・コミュニケーションズが上昇。
　幹部がオランダの郵便大手ＴＮＴの買収を否定する発言をしたと伝わった国際貨物大手ＵＰＳが小安く終えた。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：11782.35 前日比：48.03
始値：11729.67 高値：11867.11 安値：11675.53
年初来高値：13279.54 年初来安値：10827.71

ナスダック総合指数
終値：2439.95 前日比：25.85
始値：2408.72 高値：2461.65 安値：2402.53
年初来高値：2661.50 年初来安値：2155.42

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：1305.32 前日比：9.00
始値：1294.42 高値：1313.15 安値：1291.41
年初来高値：1471.77 年初来安値：1200.44

米30年国債 4.602％ 米10年国債 3.99％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（11日）
SEP08
Ｏ 13380（Globex　合算）
Ｈ 13510
Ｌ 13295
Ｃ 13425 大証比+35（イブニング比+45）
Vol 10880