11日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は小幅続伸した。終値は前週末比3ドル86セント(0.0%)高の1万1010ドル34セントと、5月3日以来、約5カ月ぶりの高値を付けた。追加金融緩和や発表が本格化する米主要企業の7~9月期決算への期待感を背景とした買いが優勢となった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸。終値は同0.42ポイント(0.0%)高の2402.33と、5月12日以来、約5カ月ぶりの高水準を回復した。
追加金融緩和による流動性相場への思惑が根強いほか、米企業収益への期待も相場を支える一因となった。非鉄大手アルコアが先週発表した7~9月期決算が市場予想を上回ったことで、収益が一段と改善するとの思惑がじわりと広がっている。12日発表の半導体大手のインテルや13日発表の銀行大手JPモルガン・チェースが好業績の連想から上げた。
ただ、コロンバスデーの祝日で債券・外国為替市場が休場だったため、模様眺め気分が強かった。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億 9000万株(速報値)、ナスダック市場は約15億2000万株(同)と低迷。薄商いの中で、目先の利益を確定する売りに押されてダウ平均やナスダック指数が下げに転じる場面もあった。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「通信サービス」や「エネルギー」など7業種が上げ、「一般産業」や「素材」など3業種が下げた。
個別では、天然ガスのチェサピーク・エナジーが上昇した。中国の国有石油大手である中国海洋石油総公司(CNOOC)の子会社が10日、米テキサス州のチェサピークの石油・ガス田事業への出資で合意したと発表。事業の安定につながるとの見方につながった。米投資会社ベイン・キャピタル・パートナーズが買収を発表した米子供服専門店チェーンのジンボリーが大幅上昇した。ダウ平均構成銘柄では、航空機のボーイングや通信のベライゾン・コミュニケーションズの上げが目立った。
一方、上値が重くなってきた金相場を背景に金鉱山株のニューモント・マイニングが3日続落した。ダウ平均構成銘柄では、化学大手のスリーエム(3M)の値下がりが目立った。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11010.34 前日比:3.86
始値:11006.93 高値:11030.50 安値:10977.90
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2402.33 前日比:0.42
始値:2403.46 高値:2413.03 安値:2397.57
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1165.32 前日比:0.17
始値:1165.32 高値:1168.68 安値:1162.02
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:休場 米10年国債:休場
シカゴ日経平均先物12月限(ドル建て)終値 9655 (+75) 大証終値比
シカゴ日経平均先物12月限(円建て) 終値 9625 (+45) 大証終値比
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