12日の米国株式市場は5日続伸した。ダウ工業株30種平均は前週末比18ドル24セント(0.2%)高の1万0216ドル27セントで終えた。インターネット経由でソフトなどを提供する「クラウドコンピューティング」で富士通などと提携すると発表したマイクロソフトや、アナリストが投資判断を引き上げた半導体のサンディスクなどハイテク株が上昇し、相場を支えた。
ダウ平均は6月23日以来の高値となる。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は1.91ポイント(0.1%)高の2198.36で終え、フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は3.97ポイント(1.1%)高の355.33で終了した。
前週にダウ平均は大きく上昇したうえ、同日夕に非鉄大手アルコアの決算発表を控えていたため、積極的な買いは手控えられた。中国の6月の輸入が大幅に鈍化したことがきっかけとなり、中国企業による原材料の購買が減速しているとの見方が出て素材関連株が下落。ダウ平均が小安く推移する場面もあった。
売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約8億6000万株(速報値)、ナスダック市場が17億5000万株(同)。決算発表の本格化を前に薄商いだった。業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち5業種が上昇。「情報技術(IT)」の上昇率が最も大きかった。
マイクロソフトは2%上昇し、ダウ平均の構成銘柄で上昇率が最も大きかった。サンディスクは7%近く上げた。投資情報紙バロンズが株価の上昇余地を指摘したディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズが高い。欧米メディアが大規模な資産売却の交渉を進めていると報じた英石油大手BPの米預託証券(ADR)が8%上昇した。
一方、医療機器メーカーを買収すると発表した医薬・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が小幅に下げた。人事コンサルティング会社のヒューイット・アソシエイツを買収すると発表した保険仲介大手エーオンが7%下落。ヒューイットは急伸した。銅鉱山大手のフリーポート・マクモラン・コッパー・アンド・ゴールドが4%下落。米消費者専門誌がアップルの高機能携帯端末「iPhone(アイフォーン)4」の購買を「推奨しない」との声明を発表。アップル株は1%弱下げて終えた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10216.27 前日比:18.24
始値:10199.24 高値:10220.28 安値:10146.49
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2198.36 前日比:1.91
始値:2194.12 高値:2213.39 安値:2183.52
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1078.75 前日比:0.79
始値:1077.23 高値:1080.78 安値:1070.45
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:4.059% 米10年国債:3.066%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9600 (+50) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9580 (+30) 大証終値比
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