9日の米国株式市場は4日続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比59ドル04セント(0.6%)高の1万0198ドル03セントで終えた。来週から始まる米主要企業の決算発表を前に、企業業績への楽観的な見方が広がり、買いが優勢となった。
ダウ平均の週間の上げ幅は511ドル55セントで、昨年7月中旬以来約1年ぶりの大きさとなった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は21.05ポイント(1.0%)高の2196.45で終えた。中国政府がネット事業者に関する免許の更新を認めたと発表したグーグルが上昇し、指数を押し上げた。
市場では4〜6月期の米企業の業績回復を見込む参加者が多く、ひとまず買い優勢になったという。12日夕にダウ平均の構成銘柄の先陣を切って決算を発表する非鉄のアルコアが2%上昇。アナリストの好意的な見方が伝わったクレジットカードのビザが買われ、同業のアメリカン・エキスプレス(アメックス)や米銀大手JPモルガン・チェースなど金融株が堅調に推移した。
週末とあって、持ち高を売りに傾けていた投資家が買い戻しを入れたとの指摘があった。アジアや欧州の主要株価指数が上昇したことも、市場心理を明るくした。
一方、決算と併せて発表される業績見通しはやや慎重になるだろうとの声も聞かれ、指数の上昇幅は限られた。前日までの3日続伸でダウ平均が約5%上昇した後とあって、利益確定や持ち高調整の売りが出やすかった。
業種別S&P500種株価指数は「素材」や「金融」、「消費循環」の上昇が目立ち、全10業種が上げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億8000万株(速報値)、ナスダック市場は約15億6000万株(同)。
グーグルが2%上げた。ダウ平均の構成銘柄では建設機械大手キャタピラーや保険のトラベラーズ、石油大手シェブロンなどの上昇が目立った。
一方、日用品・医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のほか、マイクロソフトが下げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10198.03 前日比:59.04
始値:10137.93 高値:10201.77 安値:10118.41
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2196.45 前日比:21.05
始値:2174.20 高値:2196.95 安値:2170.76
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1077.96 前日比:7.71
始値:1070.50 高値:1078.16 安値:1068.10
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:4.040% 米10年国債:3.057%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9640 (+60) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9615 (+35) 大証終値比
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