19日の米国株式相場は大幅に反落した。ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比144ドル33セント(1.4%)安の1万0271ドル21セントと7月21日以来、ほぼ1カ月ぶりの安値で終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、同36.75ポイント(1.7%)安の2178.95で終えた。8月のフィラデルフィア連銀景気指数が市場予想に反して低下し、マイナス圏となった。米景気懸念から金融株や景気敏感株に売りが膨らんだ。
朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想に反して増加した。情報セキュリティソフト大手マカフィーを買収すると発表した半導体大手インテルが財務負担懸念から下落、相場は売り先行で始まった。
午前10時にフィラデルフィア連銀が発表した製造業の景気指数がマイナス7.7と、市場予想に反して大幅に低下した。7月の景気先行指数も市場予想を下回った。朝方の新規失業保険申請件数の増加と併せて米景気の先行き不透明感が強まり、相場は急速に下げ幅を広げた。ダウ平均は200ドル近く下げる場面もあった。ゼネラル・エレクトリック(GE)や非鉄のアルコアなど景気敏感株や金融株が売られた。ダウ平均は全銘柄が下落した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約10億7千万株(速報)。ナスダック市場は約20億株(同)。業種別S&P500種株価指数は「金融」と「素材」など全10業種が下落した。
インテルが3.5%安でダウ平均で下落率首位。5~7月期決算が市場予想を下回った小売り大手シアーズ・ホールディングスは大幅安となった。決算で売上高が市場予想に届かなかったオフィス用品大手のステープルズも安い。決算や業績見通しが市場予想を上回ったものの、高級台所用品のウィリアムズ・ソノマも売られた。前日夕に発表した決算は市場予想を上回ったものの、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)も小安く終えた。
一方、マカフィーが57%高と急伸。今後、買収の対象になるとの思惑から同業のシマンテックも大幅高で終えた。前日夕発表した決算が予想を上回ったコンピューター外部記憶装置のネットアップも上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10271.21 前日比:‐144.33
始値:10411.15 高値:10411.15 安値:10216.19
年初来高値:11258.01 年初来安値:9614.32
ナスダック総合指数
終値:2178.95 前日比:‐36.75
始値:2204.80 高値:2211.73 安値:2168.74
年初来高値:2535.28 年初来安値:2061.14
S&P総合500種指数
終値:1075.63 前日比:‐18.53
始値:1092.44 高値:1092.44 安値:1070.66
年初来高値:1219.80 年初来安値:1010.91
米30年国債:3.653% 米10年国債:2.575%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9225 (‐135) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て) 終値 9215 (‐145) 大証終値比
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