1日の米国株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は前日比19ドル59セント安の1万831ドル7セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は 22.48ポイント安の2069.40で終えた。9月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が市場予想を大きく下回って悪化したことなどが嫌気され売りが出た。
ISM景気指数は43.5と前月から6.4ポイント低下し、市場予想(49.5)も大きく下回った。金融システム不安の悪影響が経済全般に広がっているとの懸念につながった。アナリストの業績予想引き下げが伝わったゼネラル・エレクトリック(GE)に売りが先行したことも重しになった。ダウ平均は下げ幅が約220ドルに達する場面もあった。
売り一巡後は金融安定化の修正法案が可決されるとの期待などから金融株に買い戻しが入ったとの声が聞かれた。欧州での救済案発表の思惑が出たことも株価を支えたという。
さらにGEが午後、普通株で120億ドル規模の増資計画を発表し、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社もGEの優先株の30億ドルを引き受けることが明らかになった。この発表を機にGE株が急速に下げ渋り、相場全体の心理も改善した。ダウ平均は上げに転じる場面もあった。
業種別S&P500種株価指数(全十業種)は「一般産業」や「情報技術」など六業種が下落。半面、「金融」や「安定消費」など四業種が上げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は1.2%安で終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約13億7000万株(速報値)、ナスダック市場は約19億2000万株(同)だった。
GEは下落率が二ケタに達する場面もあったが、約4%安で終えた。キャタピラーやユナイテッド・テクノロジーズが軟調。IBMやインテルなどハイテク株もさえない。
9月の新車販売台数が大きく悪化したフォード・モーターが12%超下落。ゼネラル・モーターズ(GM)は横ばい。同社の自動車販売も減少したが、減少幅は懸念したほどではなかったと受け止められた。
半面、シティグループやバンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースがそろって上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:10831.07 前日比:-19.59
始値:10847.40 高値:10882.52 安値:10631.95
年初来高値:13279.54 年初来安値:10365.45
ナスダック総合指数
終値:2069.40 前日比:-22.48
始値:2076.94 高値:2083.20 安値:2046.06
年初来高値:2661.50 年初来安値:1983.73
S&P総合500種指数
終値:1161.06 前日比:-5.30
始値:1164.17 高値:1167.03 安値:1140.77
年初来高値:1471.77 年初来安値:1106.42
米30年国債 4.215% 米10年国債 3.738%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(1日)
DEC08
O 11500(Globex 合算)
H 11640
L 11390
C 11600 大証比+160(イブニング比+130)
Vol 16610
PR