2日の米国株式相場は大幅続落。ダウ工業株30種平均は前日比348ドル22セント安の1万0482ドル85セントで終えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同92.68ポイント安の1976.72と、2005年5月12日以来の安値で終えた。朝方発表された新規失業保険申請件数が市場予想を大きく上回り、約7年ぶりの高水準となったことなどから景気不安が強まった。
　新規失業保険申請件数は49万7000件と2001年9月以来の水準に上昇した。3日発表の9月の雇用統計でも非農業部門雇用者数が大きく減少する見通しとなっているなか、買いが入らなかった。前日夜に上院が金融安定化法の修正法案を可決したが、下院が否決する可能性はまだ残っているなどと、下院の採決結果を見極めたいとの見方が強かった。安定化法案を材料とした買いは見られなかったという。

　120億ドル規模の普通株発行計画を明らかにしたゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）が9.6％安と大幅続落。ダウ・ジョーンズ通信が発行価格が前日終値を9％下回る価格になったと報じた。発行価格にさや寄せするかたちで売りが先行、株主価値の希薄化などを嫌気し下げ幅を広げた。
　米国だけでなく、世界的に景気減速懸念が強まっているとして景気敏感株への売りが目立った。非鉄のアルコア、建設機械のキャタピラーや、インテル、アップル、グーグルなどの大型ハイテク株も下げ、相場の重しとなった。
　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約14億6000万株（速報）。ナスダック市場は約22億株（同）。業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数では、「素材」と「一般産業」を筆頭に全十業種が下落した。
　アルコアはアナリストが投資判断を「買い」から「中立」に引き下げたこともあり約9％安。投資判断引き下げを受け、半導体製造装置大手ＫＬＡテンコールも安い。
　前日夜に発表した決算が市場予想を下回った半導体大手のマイクロン・テクノロジーは上昇して終えた。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：10482.85 前日比：-348.22
始値：10825.54 高値：10825.54 安値：10439.52
年初来高値：13279.54 年初来安値：10365.45

ナスダック総合指数
終値：1976.72 前日比：-92.68
始値：2059.16 高値：2059.16 安値：1975.00
年初来高値：2661.50 年初来安値：1975.00

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：1114.28 前日比：-46.78
始値：1160.64 高値：1160.64 安値：1111.43
年初来高値：1471.77 年初来安値：1106.42

米30年国債 4.151％ 米10年国債 3.628％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（2日）
DEC08
Ｏ 11585（Globex　合算）
Ｈ 11595
Ｌ 10955
Ｃ 11060 大証比-90（イブニング比-230）
Vol 16072