感謝祭祝日明け28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸。前営業日の26日と比べて102ドル43セント高の8829ドル4セントで終えた。ダウ平均が5日続伸するのは2007年7月中旬以来初めて。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に続伸し、同3.47ポイント高の 1535.57で終えた。相場の下値不安が後退しているとの思惑などから買いが入った。薄商いで値動きが大きくなった面があった。
感謝祭翌日で午後一時までの短縮取引だったこともあり、市場参加者が少なく、午前中は前営業日終値を挟んで狭い範囲でもみ合った。ただ値ごろ感や政府の金融対策を受けてダウ平均が4日続伸していたにもかかわらず、この日も売りが限られたため、下値不安が後退しているとの見方につながった。
金融市場の混乱や景気悪化を受け、この日から本格的に始まった年末商戦は落ち込みが懸念されている。ただ景気悪化や消費の落ち込みはかなり織り込まれたとして、ダウ平均は午後に上げ幅を広げた。欧州半導体大手のSTマイクロエレクトロニクスが10−12月期の売上高見通しを下方修正したことなどが重しとなり、ナスダック指数は安く推移する場面が多かったが、ダウ平均につられて引け間際に上げに転じた。ダウ平均は週間で782ドル上昇した。
業種別S&P500種株価指数(全十業種)では、「金融」などを筆頭に八業種が上昇した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約7億8000万株(速報値)、ナスダック市場が約8億2000万株(同)だった。
政府の救済策を受けた買い戻しが続きシティグループが18%高。政府の追加支援確保のため、12月2日に議会に再建計画を提出するゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーターも大幅高だった。26日夜に著名投資家のカール・アイカーン氏が株式を買い増したと伝わったヤフーも高い。
一方、STマイクロエレクトロニクスが大幅安。業績予想の下方修正を受けて、28日の東京市場で大きく下げたパナソニックの米預託証券(ADR)は19%安と急落した。
小売株は高安まちまち。ディスカウントストア大手のウォルマート・ストアーズ、ターゲットが下落。一方、百貨店大手のメーシーズは大幅高だった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8829.04 前日比:102.43
始値:8724.70 高値:8831.35 安値:8672.69
年初来高値:13279.54 年初来安値:7449.38
ナスダック総合指数
終値:1535.57 前日比:3.47
始値:1519.04 高値:1535.57 安値:1512.41
年初来高値:2661.50 年初来安値:1295.48
S&P総合500種指数
終値:896.24 前日比:8.56
始値:886.89 高値:896.25 安値:881.21
年初来高値:1471.77 年初来安値:741.02
米30年国債 3.437% 米10年国債 2.92%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(28日)
DEC08
O 8470(Globex 合算)
H 8610
L 8370
C 8515 大証比-5(イブニング比+45)
Vol 3345
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