1日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに急反落。前週末比679ドル95セント安の8149ドル9セントで終えた。下げ幅は過去4番目の大きさ。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、終値は137.50ポイント安の1398.07だった。前週末までの大幅高の反動で利益確定売りが優勢になった。世界的な景気悪化が改めて意識されたことも売りにつながった。
ダウ平均は前週末までの5日続伸で約 1280ドル(17%)上昇しており、短期的な相場過熱感から売りが出やすかった。11月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が 36.2と前月から低下し1982年5月以来の水準に悪化したほか、10月の建設支出は前月比1.2%の減少。指標の悪化も売りを出すきっかけになった。
個別企業ではアナリストが業績見通しを引き下げたシティグループが大幅安となるなど、金融株の下げが目立った。欧州半導体STマイクロエレクトロニクスや台湾セミコンダクターなどここ最近、相次いで半導体企業が業績予想を下方修正したことも、半導体などハイテク株の重しになった。世界景気の悪化観測からエネルギーや一般産業も売られた。
午後に全米経済研究所(NBER)が米経済が昨年12月から景気後退局面に入ったとの判断を示した。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は講演で、米経済の悪化の深刻さに言及した。こうした材料も売りを出すきっかけにされたようで、ダウ平均は下げ幅が700 ドルに近づく場面もあった。
S&P500種株価指数は80.03ポイント安の816.21で終えた。業種別S&P500種株価指数は「金融」が17%安となるなど全十業種が下げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は、構成銘柄の18社すべて売られ、7%安で終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億2000万株(速報値)、ナスダック市場は約19億3000万株(同)だった。
シティが22%安。バンク・オブ・アメリカ、アメリカン・エキスプレスなどもそろって二ケタの下落率だった。インテルは9%安。ゼネラル・モーターズ(GM)も下げた。ダウ銘柄は全30社が下落。年末商戦の最初のピークとなる前週末の小売業全体の売上高はまずまずとの見方が出たが、先行き懸念からメーシーズやギャップなど小売株は総じて軟調。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8149.09 前日比:-679.95
始値:8826.89 高値:8827.05 安値:8141.36
年初来高値:13279.54 年初来安値:7449.38
ナスダック総合指数
終値:1398.07 前日比:-137.50
始値:1501.15 高値:1501.15 安値:1398.07
年初来高値:2661.50 年初来安値:1295.48
S&P総合500種指数
終値:816.21 前日比:-80.03
始値:888.61 高値:888.61 安値:815.69
年初来高値:1471.77 年初来安値:741.02
米30年国債 3.214% 米10年国債 2.731%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(1日)
DEC08
O 8445(Globex 合算)
H 8445
L 7740
C 7760 大証比-640(イブニング比-460)
Vol 17078
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