29日の米国株式相場で、ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落。前日比171ドル63セント安の1万1543ドル55セントで終えた。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりの反落で、終値は44.12ポイント安の2367.52。前日夕に予想を下回る決算を発表したパソコン大手デルの急落が嫌気された。
デルの急落でハイテク株が総じて軟調となり、フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)が2.8%安となった。熱帯性低気圧「グスタフ」がハリケーンに発達し、米南部の石油施設に被害を与える懸念から原油先物相場が一時は高く推移したこともマイナス要因。相場上昇が続いていたうえ、レーバー・デーの連休前とあって利益確定や持ち高調整の売りが出やすく、ダウはこの日の安値圏で終えた。
朝方発表の7月の個人消費支出(PCE)は前月比0.2%増と増加幅が前の月(0.6%増)から大きく縮小し、個人所得は0.7%減少した。米個人消費の先行き不透明感が改めて意識され、相場の足かせとなった。一方、8月の消費者態度指数(確報値、ミシガン大調べ)は予想を上回り、シカゴ購買部協会景気指数も前の月から大幅に上昇した。
S&P500種株価指数は17.85ポイント安の1282.83で終えた。業種別S&P指数は全十業種が下落。「情報技術」に加え「公益」や「一般産業」の下げが目立った。一方「金融」や「通信サービス」の下落率は比較的小幅だった。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約 9億6000万株(速報値)、ナスダック市場は約16億2000万株(同)にとどまった。
デルはアナリストが利益見通しを引き下げたことも売り材料となり、14%近く下落。慎重な業績見通しが伝わった半導体のマーベル・テクノロジー・グループも軟調だった。ゼネラル・モーターズ(GM)は3%超下落し、ダウ構成銘柄で下落率首位。元部品子会社デルファイの清算の可能性が増していると報じられたほか、リコールの動きが伝わった。一方、リーマン・ブラザーズやメリルリンチなど大手証券株がそろって高い。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:11543.55 前日比:-171.63
始値:11713.23 高値:11713.23 安値:11543.39
年初来高値:13279.54 年初来安値:10827.71
ナスダック総合指数
終値:2367.52 前日比:-44.12
始値:2391.15 高値:2393.49 安値:2360.91
年初来高値:2661.50 年初来安値:2155.42
S&P総合500種指数
終値:1282.83 前日比:-17.85
始値:1296.49 高値:1297.59 安値:1282.74
年初来高値:1471.77 年初来安値:1200.44
米30年国債 4.423% 米10年国債 3.812%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(29日)
SEP08
O 13005(Globex 合算)
H 13075
L 12865
C 12910 大証比-150(イブニング比-160)
Vol 10530
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