28日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は大幅に3日続伸。前日比212ドル67セント高の1万1715ドル18セントと高値引けで、11日以来の高値水準で終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、終値は29.18ポイント高の2411.64だった。米経済指標が市場予想を上回ったことや原油相場が下落したことが好感された。
　午前8時半に発表された4−6月期の実質国内総生産（ＧＤＰ）改定値は前期比年率3.3％増と7月末の速報値（1.9％増）から1.4ポイント上方修正され、市場予想（2.7％増）も上回った。米景気の底堅さが意識されて幅広い銘柄に買いが入った。

　早朝に1バレル120ドル台に乗せていた原油先物相場が午前中ごろに一時114ドル台に急落したことも株価の追い風になった。原油相場の下落が個人消費にプラスになるとの見方から、朝方発表の決算が市場予想を上回ったティファニーをはじめとする小売株などに買いが入った。
　経営幹部の一部刷新を発表した米連邦住宅抵当公社（ファニーメイ）は一部アナリストが資本の状況は市場予想以上に良好との見方を示したとも伝わり22％急伸。連邦住宅貸付抵当公社（フレディマック）も買われた。アメリカン・インターナショナル・グループ（ＡＩＧ）など金融株がつれ高したことも相場を押し上げた。
　Ｓ＆Ｐ500種株価指数は19.02ポイント高の1300.68で終えた。業種別Ｓ＆Ｐ500種株価指数は「金融」の4％超上昇を筆頭に全十業種が上げた。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数（ＳＯＸ）は1.1％高。
　ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）の売買高は約9億5600万株（速報値）、ナスダック市場は約16億6000万株（同）だった。
　ＡＩＧが7％超上げダウ銘柄の上昇率首位。シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ＪＰモルガン・チェースも上昇率上位に顔を並べた。数千人規模の人員削減を検討していると伝わったリーマン・ブラザーズも高い。ティファニーは約11％高。金融保証会社（モノライン）大手ＭＢＩＡは前日夕、同業のＦＧＩＣが保証する債務を再保証することで合意したと発表し34％急伸。
　半面、アナリストの投資判断引き下げが伝わったコカ・コーラが下げた。

ダウ工業株30種（ドル）
終値：11715.18 前日比：212.67
始値：11499.87 高値：11715.18 安値：11499.79
年初来高値：13279.54 年初来安値：10827.71

ナスダック総合指数
終値：2411.64 前日比：29.18
始値：2390.65 高値：2412.84 安値：2388.55
年初来高値：2661.50 年初来安値：2155.42

Ｓ＆Ｐ総合500種指数
終値：1300.68 前日比：19.02
始値：1283.79 高値：1300.68 安値：1283.79
年初来高値：1471.77 年初来安値：1200.44

米30年国債 4.376％ 米10年国債 3.778％

「シカゴ日経平均先物（ＣＭＥ）」（28日）
SEP08
Ｏ 12915（Globex　合算）
Ｈ 13015
Ｌ 12745
Ｃ 13005 大証比+235（イブニング比+215）
Vol 10906