13日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は急伸。9営業日ぶりに大幅反発し、前週末比936ドル42セント高の9387ドル61セントで終えた。上げ幅は過去最大。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅続伸し、194.74ポイント高の1844.25で終えた。前週末以降明らかになった各国政府の金融市場安定化の取り組みを好感した買いが優勢になった。
前週末にワシントンで開かれた7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では金融機関への公的資金の注入などを柱とする「行動計画」の実施で合意。12日にはユーロ圏15カ国が緊急首脳会合を開き公的資金注入や銀行間取引の政府保証を含む行動計画を採択。銀行間取引の政府保証は米国も追随するとの期待が広がり、金融市場の安定化への期待から幅広い銘柄に買いが膨らんだ。
米連邦準備理事会(FRB)など日米欧の主要中央銀行が同日、短期金融市場を通じて事実上無制限にドル資金を供給すると発表したほか、財務懸念から売りが膨らんでいたモルガン・スタンレーが三菱UFJフィナンシャル・グループからの総額90億ドルの出資が完了したと発表したことも買い安心感を誘った。追加の米景気対策への期待感も相場の押し上げ要因。ダウ平均は前週末までの8日続落で約2400ドル(22%)下げており、値ごろ感からの買い戻しも入りやすかった。
S&P500種株価指数は104.13ポイント高の1003.35と、1000の大台を回復して終えた。業種別S&P500種株価指数は「エネルギー」の18%高を筆頭に全十業種が上昇した。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は10%弱上げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約21億4500万株(速報値)、ナスダック市場は約26億5000万株(同)。
モルガンは87%急伸。ゴールドマン・サックスも25%高だった。三菱UFJの米預託証券(ADR)は15%上昇。米クライスラーとの合併観測が出たゼネラル・モーターズ(GM)は33%高。マツダの一部株式の売却方針が伝わったフォード・モーターも20%上げた。
半面、ゼネラル・エレクトリック(GE)が反落した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9387.61 前日比:936.42
始値:8462.42 高値:9427.99 安値:8462.18
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1844.25 前日比:194.74
始値:1734.97 高値:1844.25 安値:1715.74
年初来高値:2661.50 年初来安値:1542.45
S&P総合500種指数
終値:1003.35 前日比:104.13
始値:912.75 高値:1006.93 安値:912.75
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.136% 米10年国債 3.978%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(13日)
DEC08
O 8695(Globex 合算)
H 9000
L 8540
C 9000 大証比+980(イブニング比+1190)
Vol 18655
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