14日の米国株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は前日比76ドル62セント安の9310ドル99セント、ナスダック総合株価指数は同65.24ポイント安の1779.01で終えた。米政府が発表した金融機関への資本注入を柱とする金融安定化策を好感し金融株は買われたが、前日の相場急伸の反動による利益確定売りや景気懸念を背景とした売りが相場を押し下げた。
米政府は金融機関への公的資金注入や米連邦預金保険公社(FDIC)による新規債務の保証などを発表した。機能がマヒ状態にあった銀行間の資金調達などが回復し、金融市場の混乱が落ち着くとの見方から金融株を中心に買いが優勢となった。ダウ平均は一時400ドル超上昇する場面があった。
しかし、前日にダウ平均が936ドル高と過去最大の上げ幅を記録した後とあって、買い一巡後は利益確定売りが優勢となった。世界的な景気減速観測などから、アナリストが相次いで利益予想や目標株価を引き下げたハイテク株の一角に売りが出たことも相場の重しとなった。フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は5%の大幅安となった。
業種別S&P500種株価指数では全十種のうち、「IT(情報技術)」や「素材」など八種が下落。半面、「金融」は6.4%上昇した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約18億8000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約28億9000万株だった。
アナリストが利益予想を引き下げたマイクロソフトやアプライド・マテリアルズ(AMAT)が大幅安。インテルも6%下げた。ダウ平均構成銘柄ではコカ・コーラが7.5%下落し、下落率首位。景気減速観測から非鉄大手アルコアも安い。
一方、シティグループが18%急伸。モルガン・スタンレーは21%高、バンク・オブ・アメリカは16%高となった。決算が市場予想を上回り、利益見通しも引き上げたジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も買われた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:9310.99 前日比:-76.62
始値:9388.97 高値:9794.37 安値:9085.43
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1779.01 前日比:-65.24
始値:1894.46 高値:1896.95 安値:1752.89
年初来高値:2661.50 年初来安値:1542.45
S&P総合500種指数
終値:998.01 前日比:-5.34
始値:1009.97 高値:1044.31 安値:972.07
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.276% 米10年国債 4.077%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(14日)
DEC08
O 9185(Globex 合算)
H 9995
L 9100
C 9435 大証比-245(イブニング比-235)
Vol 31861
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