15日の米国株式相場は急落。ダウ工業株30種平均は前日比733ドル8セント安の8577ドル91セントで終えた。ダウ平均の下げ幅は9月29日に次ぐ過去2番目の大きさだった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同150.68ポイント安の1628.33で終えた。経済指標が市場予想以上に悪化し、景気悪化懸念が強まったことなどを手掛かりに売りが膨らんだ。
S&P500種株価指数は90.17ポイント安い907.84。下落率は 9.0%と1987年10月19日のブラックマンデー以来の大きさとなった。朝方発表された10月のニューヨーク連銀景気指数がマイナス24.6と大幅に悪化した。9月の小売売上高は前月比1.2%減と市場予想(0.7%減)を上回る落ち込み。変動の大きい自動車・同部品を除くベースでも0.6%減少し、前月分も下方修正された。米景気が急速に悪化しているとの見方が強まり、エネルギーや素材など景気敏感株に売りが膨らんだ。
正午過ぎにバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が講演。信用収縮の改善には時間がかかるとの見方を示した。午後に公表された地区連銀経済報告(ベージュブック)は総括判断として、「すべての地域で経済活動が弱まった」と指摘。金融危機が景気を押し下げていることが示された。引け間際には大口の換金売りが膨らみ、下げが加速した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億7000万株(速報)。ナスダック市場は約25億7000万株(同)。業種別S&P500種株価指数では全十業種が下落。「エネルギー」、「素材」の下落率は10%を超えた。
原油相場が急落したこともあり、エクソンモービルやシェブロンが急落。JPモルガン・チェースが朝方発表した7−9月期決算が大幅減益となったことで業績懸念が再燃したとみえ、シティグループやバンク・オブ・アメリカが大幅安で終えた。JPモルガンも安い。前日夕発表した決算で一株利益などが市場予想を上回ったインテルは高く推移する場面があったが、相場全体の下げに押された。アナリストが投資判断を引き上げたアップルやIBMも下げに転じて終えた。
ダウ平均構成銘柄では、決算で一株利益が市場予想を上回ったコカ・コーラが唯一の上げとなった。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8577.91 前日比:-733.08
始値:9301.91 高値:9308.76 安値:8530.12
年初来高値:13279.54 年初来安値:7882.51
ナスダック総合指数
終値:1628.33 前日比:-150.68
始値:1753.16 高値:1761.23 安値:1628.33
年初来高値:2661.50 年初来安値:1542.45
S&P総合500種指数
終値:907.84 前日比:-90.17
始値:994.60 高値:994.60 安値:903.99
年初来高値:1471.77 年初来安値:839.80
米30年国債 4.191% 米10年国債 3.945%
「シカゴ日経平均先物(CME)」(15日)
DEC08
O 9460(Globex 合算)
H 9460
L 8435
C 8465 大証比-1025(イブニング比-825)
Vol 19987
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