7日の米国株式相場で、ダウ工業株30種平均は大幅に反落。前日比161ドル27セント安の8163ドル60セントで終え、4月下旬以来の安値で終えた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日続落。終値は41.23ポイント安の1746.17で、5月下旬以来の安値。景気の早期回復期待の後退が、引き続き売りを誘った。
雇用悪化を背景にした米景気の不透明感や投資家のリスク許容度低下の思惑から、原油先物相場の軟調な地合いが続き、エネルギー株が売られたことも指数を押し下げた。米企業の第2四半期決算発表の事実上のスタートとなる非鉄大手アルコアの決算発表を翌8日に控え、市場参加者が買い手控え姿勢を強めたこともさえない相場展開につながった。
S&P500種株価指数は17.69ポイント安の881.03で終えた。業種別S&P500種指数は全10業種が下落。「一般産業」や「情報技術(IT)」、「消費循環」、「素材」などの下落が目立った。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約11億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約19億9000万株(同)だった。
ダウ平均構成銘柄では、化学大手のデュポンや建機大手のキャタピラーが安い。エクソンモービルやシェブロンといった石油株が売られた。部品会社から新型旅客機関連の生産施設を買収することで合意したと発表した航空機大手のボーイングが軟調だった。
アナリストの投資判断引き上げが伝わった半導体大手インテルも下げに転じて終えた。前日夕に普通株発行による資本調達を発表したクレジットカード大手のディスカバー・ファイナンシャル・サービシズは10%を超す下落率だった。
一方、アナリストの投資判断引き上げが伝わった半導体大手のマーベル・テクノロジー・グループが高い。中国景気の回復などを背景に幹部が販売に関し楽観的な見方を示したと報じられたアルコアがしっかり。米銀大手のJPモルガン・チェースやディスカウントストア大手ウォルマート・ストアーズが上昇した。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8163.60 前日比:‐161.27
始値:8324.95 高値:8326.31 安値:8154.38
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1746.17 前日比:‐41.23
始値:1787.44 高値:1788.97 安値:1745.38
年初来高値:1879.92 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:881.03 前日比:‐17.69
始値:898.60 高値:898.60 安値:879.93
年初来高値:956.23 年初来安値:666.79
米30年国債 4.311% 米10年国債 3.458%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9590 (‐50) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て)終値 9540 (‐100) 大証終値比
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