6日の米国株式相場でダウ工業株30種平均は反発。前週末比44ドル13セント高の8324ドル87セントで終えた。製薬大手メルクなど業績が景気動向に左右されにくいディフェンシブ株に買いが入り、指数を押し上げた。一方、ナスダック総合株価指数は続落し、同9.12ポイント安の1787.40で終えた。米景気の不透明感などから売りが優勢となった。
メルクや日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などに買いが入り、相場を支えた。2日発表の6月の雇用統計を受けて、米景気が順調に回復するとの期待が後退していた。この流れが続き、業績が景気動向に左右されにくいとされる消費安定や公益業種の銘柄などを買う動きが見られたという。
ただ、主な指数は安く推移する場面が目立った。景気懸念の強まりなどを背景に原油先物相場が連日で大幅に下落し、一時約5週間ぶりの安値を付けた。非鉄大手アルコアなど資源株が軒並み下落したほか、半導体大手のインテルなどハイテク株が軟調だった。ダウ平均は午前中に75ドル近く下げる場面もあった。
6月のサプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数は前月から上昇し、市場予想を上回った。発表後に相場は一時下げ渋ったが、米景気の先行き不透明感が根強く、これを受けた買いは続かなかった。
業種別S&P500種株価指数では全10種のうち、「消費安定」や「公益」など7種が上昇。「エネルギー」や「素材」などが下げた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約11億4000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約20億株だった。
アナリストが投資判断を引き上げたと伝わったクレジットカード大手のアメリカン・エキスプレスが5.6%上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率首位。メルクは3%、P&Gは2%上昇した。アナリストが投資判断を引き上げた百貨店ノードストロームは3%高。同様に投資判断が引き上げられた半導体製造装置のKLAテンコールも高い。
一方、アルコアは6%の大幅安。石油大手のエクソンモービルやシェブロンも売られた。米銀大手のバンク・オブ・アメリカは3.9%下げた。
ダウ工業株30種(ドル)
終値:8324.87 前日比:44.13
始値:8279.30 高値:8327.97 安値:8205.99
年初来高値:9088.06 年初来安値:6469.95
ナスダック総合指数
終値:1787.40 前日比:‐9.12
始値:1783.50 高値:1793.42 安値:1770.11
年初来高値:1879.92 年初来安値:1265.52
S&P総合500種指数
終値:898.72 前日比:2.30
始値:894.27 高値:898.72 安値:886.36
年初来高値:956.23 年初来安値:666.79
米30年国債 4.360% 米10年国債 3.510%
シカゴ日経平均先物9月限(ドル建て)終値 9755 (+55) 大証終値比
シカゴ日経平均先物9月限(円建て)終値 9710 (+10) 大証終値比
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